7/22(月)
今朝は珍しく6時過ぎまで眠る。
朝の白い光の中で眠っている龍晴は
本当にかわいらしい。
ずうっと見ていたいと思うかわいらしさだ。

今日はスイム。
朝のさんぽは短めに、いえの近所をぶらぶらとする。
龍晴はコンビカーでご出勤。
ここのところまたコンビカーが流行っている。

帰宅後、1時間ほど昼寝。

今日もとても楽しそうに泳ぐ。
飛び込みもずいぶんと上手になったし
水中での身のこなしも上手になっているように思う。

観覧席でおべんとうを食べる。

マルイへ行き、時計コーナーで時計を見てから
カフェでランチ。
龍晴はサラダについてくるパンをたくさん食べる。

高円寺へ。

うまの乗り物を買ったインテリアショップに立ち寄り
(ほらね、うまの乗り物は龍晴が買っちゃったからもうないんだよ)
スーパーマーケットで果物を買い、
駅の北口と南口両方にそれぞれある噴水を眺める。

龍晴は北口の噴水で足を滑らせ、
顔に怪我をする。

ここのところ怪我つづきだ。
男の子の親って、もうある程度の年齢から
しょっちゅう怪我の心配ばかりなんだろうな、というのが
早くも痛感させられる毎日だ。

今日は目のあいだに傷ができたが
血はすぐに止まったのでほうっとする。
電車かバスで帰ろうと思っていたのだが
服も濡れたし血も出ているしなので
タクシーで帰宅。

早めにいえに着いたので
龍晴といえでのんびりと遊ぶ。


7/23(火)
暑さ復活。
起きた瞬間から、今日は暑い。というのがわかる天気。

朝のさんぽはいよいよ週末に弟の結婚式が迫ってきたため
銀行などで所用を済ませる。
龍晴は銀行の時計が好きなので
銀行に行ってくれる?というととても喜ぶ。

いくつかの銀行で通帳記入などをしていくうちに
仕事をしていたころに貯めていたお金が
だいぶ減ってきていることに驚く。
ああドキドキ。

帰宅後、お昼寝。

ランチはポーコアポーコさんへ。
ご主人が龍晴を虫とりをしようといってそとへ連れ出してくれた。
虫とり網をもち麦わら帽子をかぶっている龍晴は
絵に描いたような子ども、で、とてもとてもかわいらしい。

暫く遊んでいるうちに雷雨。
そろそろ帰ろうかと思っていたところだったが
雨がやむまでお店にいる。

ここのところ龍晴は、第1次反抗期に入っている。
それでもうっすらとしたもののように思うが、
時折、自分がこうしたい、ということがじょうずにできなかったりすると、
その対象の物を投げたり蹴ったりすることがあるくらいだ。
ただこういうことはやはりよくはないので、
嫌なことがあったりできないことがあったからといって
ものを投げたり蹴ったりするのはよくないよ?
そういうときは、母さんに教えて?一緒にどうやったらできるかやってみようね、というふうにいつも言っている。

今日はポーコアポーコさんでそういうことがあって、
蹴ってはいけないよ?と何度か言っても何度もやめなかったので
私もすこし強くいい、
そばで見ていたご主人も、そんなふうにするならこれはしまってしまおうね、と
片づけをしてしまったら
龍晴はご主人に追いすがってそれを貸してほしいと泣いた。

でも龍晴が悪いよ?
もう蹴らないと約束できるなら、ご主人にちゃんと謝って、
それで返してもらおうね?というと、
もうしない、と龍晴は泣きながらいう。
それならちゃんと謝ろうね、と重ねていったのだが、
謝ることはできなかった。

龍晴にしてみたら、もうしない、といったことでいっぱいいっぱいだったのだろう。
それはわかるのだが、ご主人の手前、ちゃんと謝ること、までできないといけない気がして
謝ることを強制しすぎてしまった気がする。

子どもと一緒にいると
私も毎日のように、これでよかったのだろうかと
ほかの方法はなかったのだろうかと
考えることがとても多い。

帰り道。
龍晴が作詞作曲をしたうたをうたいながら帰る。
どうしてる~?どうしてる~?という歌詞のうたなのだが
(それにしたって、どうしてる??ということばはどこから出てきたのだろう?)
音程を高くしたり低くしたりして
いろいろと工夫をしながらうたっているのがかわいらしくもおもしろくて
一緒に歌いながら笑ってしまう。

帰宅後、晩ごはんを食べたあとに
買物を忘れたものがあり
時間が早かったので近くのスーパーマーケットへ行く。

雨上がりの西のそらには
きれいな夕焼けが出ていた。
橙色の夕焼け。

龍晴?あれが夕焼け。
この前、夕焼けの絵を描いたでしょう?と龍晴にいうと
うわあ、と龍晴はいいながら夕焼けを見る。

龍晴が先日、橙色のえんぴつで描いた絵が
夕焼けのようにきれいだったので、
きれいな夕焼けが描けたね?と言っていたのだ。
そうして実際の夕焼けとそれとが結びついたのは
はじめてのことだったのだろう。

いえに入って龍晴の描いた夕焼けをふたりで見ると、
もういちどそとで夕焼けを見たい、と龍晴がいう。

もういちど見ようか?とふたりでそとに出て
また夕焼けを眺めた。
うつくしい橙色の夕焼けの空。


7/24(水)
梅雨のような雨。
じめじめとむしむしが続く。

龍晴と朝のさんぽ。
今日は雨だから、長靴をはいていこうね?というと
龍晴はとてもよろこぶ。
龍晴が自分で選んだ赤い長靴。
龍晴にとってはピンク色、らしくて
ピンク!といつもおおきな声でいう。

長靴をはいて、傘をさして。
ちいさな龍晴がそんな恰好をして歩いているのは
とてもほほえましいし
道行くひともよく龍晴を見てふっと笑う。
子どもって、そういうちからがあると思う。
あたたかくやさしいちから。

雨が降ったりやんだりを繰り返しているさんぽのあいだ、
龍晴はずうっと
あめ降ってる、とかやんでる、などと手をそらにかざして確認したり
ごろごろ?と雷は鳴らないの?と何度も聞いたりする。

スーパーマーケットに寄り買物をしてから
線路の近くで電車を眺めて帰宅する。

お昼寝は長め、2時間半。
すいようびはいつもお昼寝が長い。
今日も宅配の方が来なければもっと眠っていただろう。

起きてから100円ショップへ行き
(ひとつだけね、というと、龍晴は特急あずさ号のおもちゃを選んだ)
本屋さんとスーパーマーケットに寄ってから帰宅する。
本屋さんはとても好きな場所なのに
手に持った特急のほうが気になって、もう帰る、とすぐに言っていた。


7/25(木)
龍晴とさんぽをしていると
あちこちのいえから子どもたちの声が聞こえてくる。
世の中は夏休みである。

朝のさんぽは近くのスーパーマーケットまで。
おとなの足でまっすぐ歩けば10分かからない場所なのだが
龍晴と一緒に、龍晴の気の赴くままに歩くと30分は軽くかかる。

たとえば途中のマンションの管理人のおじさんと立ち話をしたり。
(とても子煩悩な方で、龍晴はとてもかわいがってもらっている)
その向のマンションの管理人のおじさんと挨拶をしたり。
(龍晴と同い年のお孫さんがいる)
途中のアパートの敷地の石をひろったり。
眼科医院のスロープをかけあがってから階段を下りたり。
薬局の看板をさわって、熱いとかあたたかいとかつめたいとか評したり。
平均台のような生垣の囲いのうえに乗って歩いたり。
清掃車のお兄さんたちと話をしたり。
(龍晴はこの界隈の清掃車のお兄さんたちみんなと仲良しだ)
コンビニエンスストアに寄って牛乳を飲んだり。
ちいさな公園の私の背丈より高いおおきな鉄棒にぶらさがったり。
その公園のフェンスによじのぼったり。

そんなことをして歩く。
しながら歩く。

そんなこんなで往復1時間くらいは歩いているのだから
なかなか偉いと思う。

帰宅後、お昼寝。
今日は短く、40分。

目覚めてお昼ごはんを食べ終わったくらいから
空が急に明るくなってきた。

明日行こう、と思っていた井の頭動物園に
やはり今日、行ってしまうことにする。

明日は週末の結婚式の準備に充てたほうが無難だろうし。

りゅう、井の頭動物園に行こうか?
と誘うと、
やったー!とうれしそうに飛び跳ねる。

うれしさのあまり駅まで10分弱の道のりを
走っていくところがかわいらしい。

吉祥寺からはバスに乗り、
動物園へ。
モルモットをなでたり抱っこしたりしてから、
鹿や山羊や象を眺め、
龍晴の好きな遊園地コーナーへ。

今日は久しぶりなので、
好きなのりものに好きなだけ乗っていいよ、と
あらかじめ言っておいた。

龍晴はしんかんせんに3回乗りたい、と言っていて、
ことばどおりに新幹線ののりものに3回乗り、
自分で運転するタイプの消防車に5回乗り、
メリーゴーラウンドに3回乗り(ぜんぶ青い色のうまに乗った)、
とにかくたくさんの乗り物に乗った。

最後にりすを見る。
井の頭動物園はりすのコーナーがとても充実している。

龍晴はぬいぐるみのいぬやうさぎをとてもかわいがっていて
ごはんをあげたり一緒に出かけたりをよくするのだが
りすのことも「ほしいよ」と言っていた。

たくさんあそんで帰宅。

友だちから明日、子どもの城へ行こうという誘いを受ける。
残念だけど明日は準備を頑張ろう。

7/26(金)
というわけで、軽井沢行きの準備。
といっても日帰りなので、そこまで準備をする荷物などはないのだけれども
いちにち出かける、となるといろいろとしておかなくてはいけないことがある。

龍晴に手伝ってもらって
結婚式用の夫と私の服やバッグをクローゼットから出したり
龍晴が持っていくものを用意したりする。

朝のさんぽは近くのスーパーマーケットまで。
指笛がじょうずな警備員さんがいて
龍晴にいつも郭公や鳩、機関車の音などを出してくれる。
龍晴は昨日から指笛のまねをしていたのだが
今日はその警備員さんに、どうやったらおおきな音で指笛が鳴らせるのか
聞きに行きたいと言っていたのだ。

しかし勇んで出かけるも、残念ながら警備員さんはお休みで
別の方が警備をしていた。
その方に持っていった救急車を見せて、格好いいね、と言われたりしていた。

帰宅後、お昼寝。
午後はブロードウエイで所用を済ませ、
暑かったのですこし休憩し
(ブロードウエイの地下には瓶の牛乳を売っているお店があって
龍晴はそこの牛乳がとても好きだ)
本屋さんで出かけるとき用の龍晴のための本を求める。
帰りがけにカフェで休憩。
朝、警備員さんがいなかったスーパーマーケットのそばを通ると、
警備員さんに会いたい、と言っていた。
今日はきっとお休みだから、また明日行こうね、と約束をする。

お風呂のあと、追いかけっこをしたら
龍晴はとてもはしゃいでいてかわいらしかった。

龍晴が眠った19時過ぎ。
近くの神社から夏祭りの音がきこえる。


7/27(土)
朝のさんぽは近くの公園を経由してスーパーマーケットへ。
龍晴はふたつある鉄棒のうち、
高いほうの鉄棒に夫に支えられてぶらさがれてうれしそうである。
私の背では高いほうにはどうしても届かないから
龍晴はいつも低いほう(といっても私の身長で手を伸ばしてやっと届くほどの高さ)にぶらさがっているのだ。
スーパーマーケットで夫とわかれ、
龍晴と買物をしてから帰宅する。

お昼寝後のランチは
ポーコアーコさんへ。
暫く遊び、高田馬場の夫のオフィスへ。

雨が降りそうだがなかなか降らない。
龍晴はテラスの鉢植えに水をまいたりする。

帰宅。
夫はフットサルへ。
しかし突然はじまった雷雨にフットサルも開始1時間で中止となり
いつもより早く帰宅する。


7/28(日)
末弟の結婚式。

10時過ぎの新幹線で軽井沢へ。
軽井沢は近い。
新幹線に乗れば1時間で着いてしまう。
もっと遠いイメージがあるのだが、いつもその近さに驚いてしまう。

東京駅にすこし早めに到着し
ホームで龍晴に新幹線を見せたりする。
あさま!2階建て!といっては喜ぶ龍晴。
急にキオスクに走っていったと思ったら
こまち号の模型?のようなものを目ざとく見つけていた。
ひとつだけ、今日、買ってあげようと思っていたので
それをプレゼントする。

龍晴はこまちを握りしめ、あさまに乗車。
最初、眠れずに目をらんらんとさせていたが
結局、乗車15分で撃沈。
45分ほど昼寝をすることができた。

軽井沢はびっくりするくらい涼しい。
東京と違うのはもちろんだが
長野ともまた全然違う。
からりとした高原の空気だ。

とてもよい天気だったのだが
式場に着いてほどなく、突然雨が降りはじめる。

龍晴とともに着替えたあと、
親族控室(といっても、今日はリアル親族だけの式なのでここにいる全員がそのままキャストである)へ向かう。

じいじ、ばあちゃん!といっては
会えることを直前まで楽しみにしていたのに
龍晴はしかし控室の黒づくめ集団を目にするや、
あっちいく!と泣きはじめる。
それはそうだろう、子どもの目には異様な光景だし、
しかも見慣れぬひとたち(1年ぶりくらいに会う兄や弟、龍晴にとっては伯父や叔父ではあるのだが)が
りゅう!といって手招きをしたりするのだから。

暫くそとに出て落ち着いた頃合いに控室に戻り、
龍晴も少しづつ元気が出てくる。

式場内のチャペルへ。

あのちいさかった末弟が
いよいよ結婚する。

よかったなあ、と思う。
弟と結婚してくれるひとがいて。
弟が結婚したいと思えるひとがいて。
本当によかった。

弟とはいろいろなことがあった。

産まれた日のことも。
ちいさな手をつないでさんぽをしていたことも。
忙しい親のかわりに授業参観に出たときのことも。
高校を退学になりそうになったときも。

憶えている。

私たちは仲がよかったと思う。

そう。
とても仲のよい姉弟だったと思う。

でもそれがそうでなくなってから
もうずっと会っていない。
いつか弟のなかのわだかまりが溶けたらと思うのだけれども
それは私の願いでしかないだろう。
淋しいとも思うしでも仕方ないようにも思う。

それでも今日、
弟が結婚したことをうれしく思う。
それはそれはこころから。思う。

おめでとう、きょうちゃん。
おめでとう。

もうすぐお父さんになるんだね。
あのきょうちゃんがお父さんになるんだものね。
でもきょうちゃんは腹の括れたひとだから
きちんとした家庭を築く
きっといいお父さんになると思うよ。

龍晴はチャペルの雰囲気も苦手で
そとに出たい出たいと最初は言っていたが
今日は母さんにとってとてもたいせつな日だから
がまんしてね、といったら、泣かずにずうっと静かにしていた。

ほんとうに家族しかいないので
披露宴は披露宴、というより家族の食事会、という雰囲気だったが
はじめての共同作業、のケーキ入刀で
弟はケーキをまっぷたつに切りつけていたり
「はい新郎さんこっち向いて!」とカメラマンさんに声をかけられるたびに
「あなたのことです!」と奥さんに突っ込まれたりしているのも
ほほえましくてなかなか楽しい時間だった。
弟の奥さんのご家族はとてもあたたかい雰囲気で
とても素敵だった。
初めて会う奥さんはなかなかしっかりとした感じの
でも面食いの弟らしくかわいらしいひとで
それもとてもよかったと思う。

龍晴は兄や兄の奥さんや弟(弟の奥さんは産後里帰り中のため欠席)にかわいがられ
父や母のあいだを行ったり来たりしたり
夫や私に抱っこされたりして
ずうっとご機嫌に過ごしていてほうっとする。

終了予定よりも1時間早く式が終わり
(さすがに家族だけだと式次第はどんどんと進んだ)
新幹線の時間を早めようかと思ったのだが
すべて満席のため、2時間近く時間が空いたので
みんなでお茶をしていくことにする。

式場の近くのカフェに移動し、お茶。

兄夫婦はとても仲が良さそうだし
すぐしたの弟は産まれたばかりの娘がかわいくて仕方がなく
両親はやっとぜんぶの子どもたちが所帯をもったことで
肩の荷が降りたと笑う。

新幹線の時間が近づき
軽井沢駅までみんなに送ってもらう。

龍晴は帰りの新幹線のなかで持ってきたおべんとうの晩ごはん。
車窓から見える景色をじいっと眺め、
動いている!と不思議そうにいっている。

そう。
電車の窓からはそとの世界が動いているように見えるのだということに
龍晴は今日、はじめて気がついたのだ。
またひとつ、新しいこと。

18時半近くに東京駅に到着。
龍晴はもう薄闇になってきているそとの景色に
暗い!(空やそとの様子)明るい!(街のあかり)と楽しそうにいっていた。

中野に到着直後から雨。
7センチくらいのヒールの靴を履いていた私は
足がぼろぼろに痛く、早く歩けなかったため
龍晴と夫に先に帰ってもらう。
この高さのヒール、会社づとめをしていた頃は
ふつうに歩いたり走ったりもできたのになあ。
痛くて痛くてもう走れもしないし歩くのもままならない。
やれやれ。
それでもがんばって歩くのだ。

そうして私は私のいえへ。
夫と龍晴がひとあし先に着いて待つ
私は私のいえへ急いで帰る。