3/5(月)
一日オフ。
龍晴とゆっくり過ごす。
夜、寝る前に、布団のうえで龍晴と遊ぶ。
ぐるぐるまわって近づいたり離れたり、
かくれんぼしたり。
龍はげらげらと笑い、私のうえによじのぼったり、もたれたり、脚やおなかのうえに頭をちょこんと載せて休憩したりする。
たのしい時間。
龍晴が拍手をするようになった。
なんだかかわいらしい。
龍を抱っこしながらマグカップでお茶を飲むことがよくあるのだが、
いつも手を伸ばしてきて、
そのたびにやめてね、というのを繰り返していたら、
手を伸ばさずにがまんするようになった。
がまんしたね、えらいね、というと、
でへへ~と笑う。
えらい?
という感じに笑う。
龍晴が思いっきり笑っている顔は、
なんだかおまんじゅうみたいで愛らしい。
あるいはお月さま。
あるいはアンパンマン。
ぷにぷにの頬がまあるくなり、細ながい顔がこのときはまるく見える。
人生のなかで「持つ」ものはたくさんある。
たとえば才能。
たとえばお金。
たとえば知識。
たとえば権力。
たとえば仕事。
たとえば友だち。
たとえば家族。
そんなたとえばのなかで、
私がいっとう持ててよかったと思うものは、
龍晴だなあと思う。
しみじみ思う。
今日の授乳5回、うんち2回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
納豆ごはん、きなこごはん、シチュー、トマトスープ、麦茶。
昼
食パン、蒸しじゃがいもとにんじん、麦茶。
夜
青のりごはん、おじや、トマトスープ(朝の残り)、野菜スープ、麦茶。
3/6(火)
暖かい一日。
中野仲間とランチ。
エカイエへ。
ちょうど妊娠中に、最後にみんなで食事をしたのもエカイエ。
3月のマタニティクラスから、ちょうど一年経つのだ。
あの頃はみんなまだおなかのなかだったんだね、と、
互いの子らをみながらいいあう。
今日は8組の仲間が集まった。
良き仲間に出会えたことに感謝。
外が暖かく気持ちが良いので、
龍を抱いてお店の外に出る。
花壇のすみれを見ては触りたがる龍晴。
龍晴は本当に植物が大好きだ。
あれは山茶花。
見て?もう梅が開いたね。
そんなことを話ながらさんぽをしていると、
龍はいつも、花やきれいな葉っぱを教えてくれる。
花屋さんの店先も大好きな場所だ。
(うちはプランターガーデニングしかできないから、花屋さんやホームセンターの花売場を散歩コースにして花を眺めるのだ)
たくさんおさんぽに連れて行っているからだね、
と、何人かそとに出てきた友だちにいわれる。
そうかな。
そうだったらうれしいな。
エカイエでのんびりランチを楽しみ、
新井薬師の商店街のSakurayama果房さんへ。
注文の品をピックアップ。
春夏秋冬のコンディトライと焼き菓子を詰め合わせてもらう。
明日に延びた教授との面会の手土産だ。
商店街を帰宅中、床屋さんのくるくるをひとしきりさわっている龍を、
隣の靴屋さんのおばちゃんが笑いながら見ていた。
兄の婚約者からお菓子が届く。
先週末に長野へ挨拶だったため、弟のときと同じく、お花を贈っておいたのだ。
素敵な手紙つき。
Nさん、結婚式楽しみにしていますね。
夫、今週も遅い帰宅。
新しい商品を開発しているため、ますます忙しい。
ある雑誌に注目の商品として掲載が決まったとか。
実際、確かに夫の会社の商品って、すごく質が良いのだ。
お世辞ではなく、実証済み。
よかったね、がんばっているものね!
今日の授乳5回、うんち1回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
しらすとほうれん草ごはん、じゃがいものポタージュスープ、ヨーグルトのいちごソースかけ、麦茶。
昼
きなこごはん、麦茶。
夜
野菜おじや、にんじんのポタージュスープ、キャベツうどん、麦茶。
3/7(水)
大学の研究室へ。
今日は大学時代の恩師、O先生とお会いする日。
昼ごはんも食べ授乳もし、昼寝タイムにかかるくらいで出かけたのだが、
ちっとも寝ない龍晴。
大好きな電車に乗り、
大学に着いてからもずうっときょろきょろとしている。
懐かしいスロープをあがる。
大学は工事中らしくものものしい。
メタセコイアは茶色い葉をたらし、スロープの木々には新歓の時期に向けて立て看板の場所取りが盛んだ。
左にカフェテリア。
過ぎると図書館。
龍晴、ここはマンマが学生時代を過ごした場所なんだよ。
懐かしいねえ。
今日はお世話になった教授に会いに行くんだよ。
そんなことを話しながらゆっくりと歩く。
研究室へ。
一年以上ぶりに会う先生。
龍晴は初めこそ緊張気味だったが、3分くらいで馴れたらしく、
先生に笑いかけ、あやされるとさらに笑い、研究室の机のうえをハイハイし(!)、先生に抱っこされ、部屋中の本の山を眺め、かなり自由に過ごしている。
しかも途中でお腹が空き、研究室で授乳までさせていただく。
授乳服だし、授乳ケープもあるのだが、気を遣われて退室された先生。
ありがとうございました。
どこかに学生向けの授乳室があるらしいのだが、きっと本部キャンパスなんだろうな。
場所をカフェゴトーに変える。
先生とはいつもカフェゴトーだ。
マルハルも行ってみたいのだけれども、いまは昼休みとのこと。
ゴトーは、しかし、学生時代のたくさんの想いが詰まっている店だ。
卒業してからのほうがたくさん行っていることも含めて、
好きな店で先生と向き合えるのは嬉しい。
それにしても。
まさか子どもを連れてカフェゴトーに来る日が来ようとは。
学生の頃は1ミリも想像していなかった。
ひとしきり話をし、1時間半ほどで龍晴が眠くなり乳を欲しがってきたため、
おいとますることに。
なんだか話したりないなあと後ろ髪を引かれる思いで振り返ると、
先生がまだ見送っていらっしゃった。
話したいことはたくさんあるように思う。
文藝春秋に倉本が寄稿していた「北の国からのその後」について(寄稿は先生のブログで知り、書店に走った)。
去年の話題、1Q84。
研究室の卒業生の所在。
子どもを育てていて感じること、考えること…自分自身、家族、社会について。
など。など。
でも龍晴と一緒だとやはり会話は中断することが多いし、
思考は表層的になりがちだ。
でも。私にとっていまは龍晴とともに過ごすことがいっとうたいせつで、
したいこと、でもあるので、
これでいいと思う。
いいのだけれども、話足りない気持ちは残る。事実として。
先生にはどんな時間だったのだろうか。
ところで先生から、この日記はいつ書いているのかと尋ねられた。
毎日、朝の授乳後の昼寝の時間に前日分を書き、
毎週月曜日に校正している、携帯電話で、とこたえる。
携帯、ということに少し驚かれた様子。
毎日日記を更新していた頃はPCだった。
そのこととのいちばんの違いは、思考の深さだ。
携帯電話は思考に向いていない。少なくとも私にとって。
だからこの日記も、以前のように考えて、思って、掘り下げて、ということがほとんどない。
そのことは気になるが、いまはやはりなかなか時間がとれない。
こういう時期も人生の一年や二年、あってよいだろう。
今日の授乳5回、うんち1回、おしっこ6回。
今日の離乳食
朝
納豆とキャベツとしらすごはん、ほうれん草とじゃがいものポタージュスープ、麦茶。
昼
食パン、かぼちゃのポタージュスープ、ふかしさつまいも、麦茶。
いも食べず。やはり固形は嫌らしい。
夜
ほうれん草と野菜のおじや、じゃがいもスープ、麦茶。
3/8(木)
思い立って、区の施設で民間団体が開催しているフリースペースへ行くことにする。
その前に、会場の目の前にあるウナカメラリーベラでランチ。
フリースペース、みなグループになっていて、スタッフ以外は誰も話しかけてこず、アウェイ感満載。
でも龍晴は楽しそうにしていたし、
行って良かったと思う。
龍晴、拍手が嬉しいらしく、ぱちぱちしては誉められて嬉しそうにしている。
そうしてまたぱちぱち。
誉めるって大事、の、実例だ。
寝ながらもぱちぱちしていてめちゃめちゃかわいらしい。
今日の授乳5回、うんち3回、おしっこ8回。
今日の離乳食
朝
さつまいもごはん、青のりと胡麻のごはん、にんじんのポタージュスープ、麦茶。
ちょっとさつまいもをつぶしたら食べた。
昼
食パン、みかん入りヨーグルト、バナナ、麦茶。
夜
ほうれん草粥、野菜おじや、麦茶。
3/9(金)
午前中、堤助産院へ。
母乳はだいぶもとに戻ってきているそうだ。
よかった。
マッサージを受けているあいだ、龍はご機嫌に過ごしている。
午後は中野仲間の集まり。
雨のため参加者は少なく、とはいえ10組の親子が来て、のんびりと過ごす。
龍晴は拍手をご披露しては、龍くんすごいね!といわれ、
会場中を縦横無尽にハイハイしまわり、遊ぶ。
最近、私と龍晴は仲が良い。
以前は「母親」として求められていたのだが、
最近は、一緒にいると楽しい、と認知された様子。
きっかけは、布団のうえで一緒に転げまわって遊んだことだ。
ものすごく楽しかったらしく、龍はずうっとげらげらと笑い、
以来、私が布団の準備をしていると、笑いながら近づいてくる。
遊びたいんだなと、追いかけたり布団をかぶせたり布団を叩いたりくすぐったりをすると、げらげらと笑いながらおおはしゃぎである。
命綱、安心の源としてだけでなく、
遊び仲間としても認められたらしい。
なんだかうれしいこの頃。
今日の授乳4回、うんち1回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
キャベツと真鯛と納豆ごはん、コーンポタージュスープ、麦茶。
昼
青のりと胡麻のごはん、麦茶。
夜
ブロッコリーおじや、かぼちゃ粥、、麦茶。
3/10(土)
ランチでパスタキッチンへ行ったあと、
アプティへ。
今日はおもちゃの開放日。
1時間ちょっと、おもちゃで遊ぶ。
が、数多のおもちゃのなかで龍晴がいっとう食らいついたのは、
会場に置かれていたウェットティッシュのボトルであった…。
午後の昼寝が上手にできず、夜は18時過ぎに爆睡。
おやすみ、龍晴。
明日は震災から一年。
今日の授乳4回、うんち1回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
ほうれん草としらしと海苔ごはん、さつまいものポタージュスープ、ヨーグルト、麦茶。
昼
パン、麦茶。
夜
きなこごはん、ほうれん草とじゃがいものポタージュスープ、若布と大根と麩の和え物、麦茶。
3/11(日)
震災から一年。
突然、長野から両親がやってきた。
今回は前回の反省を踏まえ、龍晴が寄っていくまで待ってくれたおかげで、
ひとなつこい龍晴はすぐに慣れて楽しい時間を過ごす。
かわいいかわいいと連発しては写真を撮りまくる。
初孫、は、わけてもかわいいものなのだそうだ。へええ。
2時46分にみんなで黙祷。
はしゃいでいた龍がおとなしくしていたと、
また相好を崩す。
あれから一年。
思いはたくさんある。
いま生きていること、そのものに感謝を。
たいせつなひとをたいせつに、これからも過ごすこと。
たくさんの方々の、生きたいという想いを胸に。
忘れないこと。
龍晴は、大変な年に産まれたね、とよくいわれるが、だからこそ。
生きること、生きていくことについて、
きちんとそれだけは教えていきたいと思う。
両親を見送りがてらさんぽ。
龍は途中で眠る。
あたたかくやわらかな龍晴。
ぽこぽことうごく、おなかの呼吸。
私が守りたいもの。守るべきたいせつなもの。
隣には愛する夫。
美しい春のさんぽ。
ウナカメラリーベラでお茶。
目覚めた龍晴は、入口のベルをからからと鳴らす。
龍晴。
あなたがいま生きていることは、特別なことなんだ。
いま、これから、生きていくこと。
日々は連綿と続くものではなく、
昨日があって今日があってだから明日があるんだよ。
龍晴。
一日一日をたいせつに過ごそうね。
これからも。
今日の授乳4回、うんち2回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
納豆とキャベツと真鯛のごはん、かぼちゃスープ、麦茶。
昼
きなこごはん、じゃがいもとブロッコリーのスープ、麦茶。
夜
青のりと胡麻のごはん、にんじんのポタージュスープ、麦茶。
ごはんをぱくぱく食べた一日。
しかしやはり固形の野菜などは食べず。
これではメニュー、偏るなあ。
一日オフ。
龍晴とゆっくり過ごす。
夜、寝る前に、布団のうえで龍晴と遊ぶ。
ぐるぐるまわって近づいたり離れたり、
かくれんぼしたり。
龍はげらげらと笑い、私のうえによじのぼったり、もたれたり、脚やおなかのうえに頭をちょこんと載せて休憩したりする。
たのしい時間。
龍晴が拍手をするようになった。
なんだかかわいらしい。
龍を抱っこしながらマグカップでお茶を飲むことがよくあるのだが、
いつも手を伸ばしてきて、
そのたびにやめてね、というのを繰り返していたら、
手を伸ばさずにがまんするようになった。
がまんしたね、えらいね、というと、
でへへ~と笑う。
えらい?
という感じに笑う。
龍晴が思いっきり笑っている顔は、
なんだかおまんじゅうみたいで愛らしい。
あるいはお月さま。
あるいはアンパンマン。
ぷにぷにの頬がまあるくなり、細ながい顔がこのときはまるく見える。
人生のなかで「持つ」ものはたくさんある。
たとえば才能。
たとえばお金。
たとえば知識。
たとえば権力。
たとえば仕事。
たとえば友だち。
たとえば家族。
そんなたとえばのなかで、
私がいっとう持ててよかったと思うものは、
龍晴だなあと思う。
しみじみ思う。
今日の授乳5回、うんち2回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
納豆ごはん、きなこごはん、シチュー、トマトスープ、麦茶。
昼
食パン、蒸しじゃがいもとにんじん、麦茶。
夜
青のりごはん、おじや、トマトスープ(朝の残り)、野菜スープ、麦茶。
3/6(火)
暖かい一日。
中野仲間とランチ。
エカイエへ。
ちょうど妊娠中に、最後にみんなで食事をしたのもエカイエ。
3月のマタニティクラスから、ちょうど一年経つのだ。
あの頃はみんなまだおなかのなかだったんだね、と、
互いの子らをみながらいいあう。
今日は8組の仲間が集まった。
良き仲間に出会えたことに感謝。
外が暖かく気持ちが良いので、
龍を抱いてお店の外に出る。
花壇のすみれを見ては触りたがる龍晴。
龍晴は本当に植物が大好きだ。
あれは山茶花。
見て?もう梅が開いたね。
そんなことを話ながらさんぽをしていると、
龍はいつも、花やきれいな葉っぱを教えてくれる。
花屋さんの店先も大好きな場所だ。
(うちはプランターガーデニングしかできないから、花屋さんやホームセンターの花売場を散歩コースにして花を眺めるのだ)
たくさんおさんぽに連れて行っているからだね、
と、何人かそとに出てきた友だちにいわれる。
そうかな。
そうだったらうれしいな。
エカイエでのんびりランチを楽しみ、
新井薬師の商店街のSakurayama果房さんへ。
注文の品をピックアップ。
春夏秋冬のコンディトライと焼き菓子を詰め合わせてもらう。
明日に延びた教授との面会の手土産だ。
商店街を帰宅中、床屋さんのくるくるをひとしきりさわっている龍を、
隣の靴屋さんのおばちゃんが笑いながら見ていた。
兄の婚約者からお菓子が届く。
先週末に長野へ挨拶だったため、弟のときと同じく、お花を贈っておいたのだ。
素敵な手紙つき。
Nさん、結婚式楽しみにしていますね。
夫、今週も遅い帰宅。
新しい商品を開発しているため、ますます忙しい。
ある雑誌に注目の商品として掲載が決まったとか。
実際、確かに夫の会社の商品って、すごく質が良いのだ。
お世辞ではなく、実証済み。
よかったね、がんばっているものね!
今日の授乳5回、うんち1回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
しらすとほうれん草ごはん、じゃがいものポタージュスープ、ヨーグルトのいちごソースかけ、麦茶。
昼
きなこごはん、麦茶。
夜
野菜おじや、にんじんのポタージュスープ、キャベツうどん、麦茶。
3/7(水)
大学の研究室へ。
今日は大学時代の恩師、O先生とお会いする日。
昼ごはんも食べ授乳もし、昼寝タイムにかかるくらいで出かけたのだが、
ちっとも寝ない龍晴。
大好きな電車に乗り、
大学に着いてからもずうっときょろきょろとしている。
懐かしいスロープをあがる。
大学は工事中らしくものものしい。
メタセコイアは茶色い葉をたらし、スロープの木々には新歓の時期に向けて立て看板の場所取りが盛んだ。
左にカフェテリア。
過ぎると図書館。
龍晴、ここはマンマが学生時代を過ごした場所なんだよ。
懐かしいねえ。
今日はお世話になった教授に会いに行くんだよ。
そんなことを話しながらゆっくりと歩く。
研究室へ。
一年以上ぶりに会う先生。
龍晴は初めこそ緊張気味だったが、3分くらいで馴れたらしく、
先生に笑いかけ、あやされるとさらに笑い、研究室の机のうえをハイハイし(!)、先生に抱っこされ、部屋中の本の山を眺め、かなり自由に過ごしている。
しかも途中でお腹が空き、研究室で授乳までさせていただく。
授乳服だし、授乳ケープもあるのだが、気を遣われて退室された先生。
ありがとうございました。
どこかに学生向けの授乳室があるらしいのだが、きっと本部キャンパスなんだろうな。
場所をカフェゴトーに変える。
先生とはいつもカフェゴトーだ。
マルハルも行ってみたいのだけれども、いまは昼休みとのこと。
ゴトーは、しかし、学生時代のたくさんの想いが詰まっている店だ。
卒業してからのほうがたくさん行っていることも含めて、
好きな店で先生と向き合えるのは嬉しい。
それにしても。
まさか子どもを連れてカフェゴトーに来る日が来ようとは。
学生の頃は1ミリも想像していなかった。
ひとしきり話をし、1時間半ほどで龍晴が眠くなり乳を欲しがってきたため、
おいとますることに。
なんだか話したりないなあと後ろ髪を引かれる思いで振り返ると、
先生がまだ見送っていらっしゃった。
話したいことはたくさんあるように思う。
文藝春秋に倉本が寄稿していた「北の国からのその後」について(寄稿は先生のブログで知り、書店に走った)。
去年の話題、1Q84。
研究室の卒業生の所在。
子どもを育てていて感じること、考えること…自分自身、家族、社会について。
など。など。
でも龍晴と一緒だとやはり会話は中断することが多いし、
思考は表層的になりがちだ。
でも。私にとっていまは龍晴とともに過ごすことがいっとうたいせつで、
したいこと、でもあるので、
これでいいと思う。
いいのだけれども、話足りない気持ちは残る。事実として。
先生にはどんな時間だったのだろうか。
ところで先生から、この日記はいつ書いているのかと尋ねられた。
毎日、朝の授乳後の昼寝の時間に前日分を書き、
毎週月曜日に校正している、携帯電話で、とこたえる。
携帯、ということに少し驚かれた様子。
毎日日記を更新していた頃はPCだった。
そのこととのいちばんの違いは、思考の深さだ。
携帯電話は思考に向いていない。少なくとも私にとって。
だからこの日記も、以前のように考えて、思って、掘り下げて、ということがほとんどない。
そのことは気になるが、いまはやはりなかなか時間がとれない。
こういう時期も人生の一年や二年、あってよいだろう。
今日の授乳5回、うんち1回、おしっこ6回。
今日の離乳食
朝
納豆とキャベツとしらすごはん、ほうれん草とじゃがいものポタージュスープ、麦茶。
昼
食パン、かぼちゃのポタージュスープ、ふかしさつまいも、麦茶。
いも食べず。やはり固形は嫌らしい。
夜
ほうれん草と野菜のおじや、じゃがいもスープ、麦茶。
3/8(木)
思い立って、区の施設で民間団体が開催しているフリースペースへ行くことにする。
その前に、会場の目の前にあるウナカメラリーベラでランチ。
フリースペース、みなグループになっていて、スタッフ以外は誰も話しかけてこず、アウェイ感満載。
でも龍晴は楽しそうにしていたし、
行って良かったと思う。
龍晴、拍手が嬉しいらしく、ぱちぱちしては誉められて嬉しそうにしている。
そうしてまたぱちぱち。
誉めるって大事、の、実例だ。
寝ながらもぱちぱちしていてめちゃめちゃかわいらしい。
今日の授乳5回、うんち3回、おしっこ8回。
今日の離乳食
朝
さつまいもごはん、青のりと胡麻のごはん、にんじんのポタージュスープ、麦茶。
ちょっとさつまいもをつぶしたら食べた。
昼
食パン、みかん入りヨーグルト、バナナ、麦茶。
夜
ほうれん草粥、野菜おじや、麦茶。
3/9(金)
午前中、堤助産院へ。
母乳はだいぶもとに戻ってきているそうだ。
よかった。
マッサージを受けているあいだ、龍はご機嫌に過ごしている。
午後は中野仲間の集まり。
雨のため参加者は少なく、とはいえ10組の親子が来て、のんびりと過ごす。
龍晴は拍手をご披露しては、龍くんすごいね!といわれ、
会場中を縦横無尽にハイハイしまわり、遊ぶ。
最近、私と龍晴は仲が良い。
以前は「母親」として求められていたのだが、
最近は、一緒にいると楽しい、と認知された様子。
きっかけは、布団のうえで一緒に転げまわって遊んだことだ。
ものすごく楽しかったらしく、龍はずうっとげらげらと笑い、
以来、私が布団の準備をしていると、笑いながら近づいてくる。
遊びたいんだなと、追いかけたり布団をかぶせたり布団を叩いたりくすぐったりをすると、げらげらと笑いながらおおはしゃぎである。
命綱、安心の源としてだけでなく、
遊び仲間としても認められたらしい。
なんだかうれしいこの頃。
今日の授乳4回、うんち1回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
キャベツと真鯛と納豆ごはん、コーンポタージュスープ、麦茶。
昼
青のりと胡麻のごはん、麦茶。
夜
ブロッコリーおじや、かぼちゃ粥、、麦茶。
3/10(土)
ランチでパスタキッチンへ行ったあと、
アプティへ。
今日はおもちゃの開放日。
1時間ちょっと、おもちゃで遊ぶ。
が、数多のおもちゃのなかで龍晴がいっとう食らいついたのは、
会場に置かれていたウェットティッシュのボトルであった…。
午後の昼寝が上手にできず、夜は18時過ぎに爆睡。
おやすみ、龍晴。
明日は震災から一年。
今日の授乳4回、うんち1回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
ほうれん草としらしと海苔ごはん、さつまいものポタージュスープ、ヨーグルト、麦茶。
昼
パン、麦茶。
夜
きなこごはん、ほうれん草とじゃがいものポタージュスープ、若布と大根と麩の和え物、麦茶。
3/11(日)
震災から一年。
突然、長野から両親がやってきた。
今回は前回の反省を踏まえ、龍晴が寄っていくまで待ってくれたおかげで、
ひとなつこい龍晴はすぐに慣れて楽しい時間を過ごす。
かわいいかわいいと連発しては写真を撮りまくる。
初孫、は、わけてもかわいいものなのだそうだ。へええ。
2時46分にみんなで黙祷。
はしゃいでいた龍がおとなしくしていたと、
また相好を崩す。
あれから一年。
思いはたくさんある。
いま生きていること、そのものに感謝を。
たいせつなひとをたいせつに、これからも過ごすこと。
たくさんの方々の、生きたいという想いを胸に。
忘れないこと。
龍晴は、大変な年に産まれたね、とよくいわれるが、だからこそ。
生きること、生きていくことについて、
きちんとそれだけは教えていきたいと思う。
両親を見送りがてらさんぽ。
龍は途中で眠る。
あたたかくやわらかな龍晴。
ぽこぽことうごく、おなかの呼吸。
私が守りたいもの。守るべきたいせつなもの。
隣には愛する夫。
美しい春のさんぽ。
ウナカメラリーベラでお茶。
目覚めた龍晴は、入口のベルをからからと鳴らす。
龍晴。
あなたがいま生きていることは、特別なことなんだ。
いま、これから、生きていくこと。
日々は連綿と続くものではなく、
昨日があって今日があってだから明日があるんだよ。
龍晴。
一日一日をたいせつに過ごそうね。
これからも。
今日の授乳4回、うんち2回、おしっこ7回。
今日の離乳食
朝
納豆とキャベツと真鯛のごはん、かぼちゃスープ、麦茶。
昼
きなこごはん、じゃがいもとブロッコリーのスープ、麦茶。
夜
青のりと胡麻のごはん、にんじんのポタージュスープ、麦茶。
ごはんをぱくぱく食べた一日。
しかしやはり固形の野菜などは食べず。
これではメニュー、偏るなあ。