5/16(月)
早いもので、明日は退院予定の日。
退院診察を受ける。
診察の結果、龍晴と私自身に問題がなければ退院できる。
もともとは問題があってもなくても退院を1日延ばそうと思っていた。
夫は仕事が忙しいし、いえに帰るのが先のほうがいいと考えたからだ。
夫と私、ふたりともの共通の意見として。
のだけれども。
やはり夫と龍晴との生活を早くスタートさせたくて早くいえに帰りたくて
そうして夫もそう望んでいたので、やはり退院できるならすることにする、ことになった。

結果、龍晴には何の問題もなく、私には若干問題はあるけれども
退院できないほどではないということで、めでたく明日退院することになった。
うれしい。

早くわが家に帰りたい。

夫の待つ家。
夫と龍晴と私とであたらしくはじめる毎日。

明日からは夫と龍晴と私の3人の暮らしだ。
本当に楽しみだ。

病棟の看護師、Yさんに、龍晴と私は唯一の「ノーマーク」、これまで何百人もそれ以上にも出会ったなかでもっとも優秀な部類、といわれてうれしくなる。
優秀な部類、というのは、龍晴の体調や授乳の仕方や母乳の飲み方、などについて。
よかったね、龍晴。


5/17(火)
退院。
今日から3人になったわが家へ。
いえを出るときは2人暮らしだったのに、不思議な気持ち。
これからどうなるか心配な部分ももちろんあるのだけれども、
何とかなるだろう。
何より家族3人でいられるのがうれしい。

夫が10時に迎えに来てくれて、
退院がうれしい私は昨日からすべての荷物を整理していて、
なのでスムーズに退院ができた。
お世話になった助産師さんや看護師さんに挨拶したかったのだけれども
ナースステーションはその時間、ほとんどひとがいなくて残念に思う。
何人も助けてくれた方々がいたので、直接お礼をいいたかったのだけれども。
落ち着いたらお礼状を出そうと思う。

夫と3人、タクシーで帰宅。
いままで住んでいたいえ。懐かしいわが家。
たった数日のことなのに、それまでと全然違って見える。
胸元にで眠る龍晴。
今日からは龍晴が一緒なのだ。

家事ができない夫がきれいに掃除してくれていたいえ。
ベビーベッドに龍晴を寝かせてひとごこちつく。
やっぱりわが家はいいなあ。

夫は仕事があるので事務所へ。
私と龍晴だけ残される。
ずうっと子どもの顔を見てしまう私。
何度見ても飽きることのない。わが子ってすごい。

夕方、これまでぐずったことが一度もない龍晴がぐずる。
授乳をしても抱っこしてもなにをしても小一時間、火がついたように泣き止まない。
こんなことははじめてだ。
いつも抱き上げればすぐに泣き止むのに。
そとでは雷が鳴っていて、消防車のサイレンも大きな音がして、環境が変わったばかりで、
子どもにはしんどいのだろうか。

はじめてのことでとても焦り、夫に電話をすると、すぐに帰る、との返事。
仕事中なのに悪いことをしてしまった。
夫はタクシーですぐに帰宅し(なんと電話して20分後にはいえにいた。事務所が近いってうれしい)、
どうにも泣き止まない龍晴を前に、病院に電話をしてみたら?という。
こんなことで電話しても・・・と思ったのだけれども、電話をしてみたら、
たまたまY看護師につなげてくれた。
Y看護師「あー、洗礼、受けましたね」とにこやかにひとこと。
Kさん(私の名字)、落ち着いて。大丈夫。
授乳はしたんですね、熱はないんですね、だったらリクライニングの椅子に座って、胸のところでぎゅっと抱きしめてあげてください。そうすればそのうち泣き止むから、とおっしゃる。
そうなの?と思いつつ、電話を切り、そのとおりにするとものの5分もしないうちに龍晴は泣き止んだ。
よかった。なにか悪いことになったら・・・と動転してしまったので、心底ほうっとする。
夫の機転に今日も助けられた。
こんなことで病院に電話しても?という私に、そんなときこその病院やんか、だめならだめでええやん、といってくれた。そのおかげ。ありがとう。

今日の授乳:17回、うんち2回、おしっこ7回。


5/18(水)
龍晴がいえに来てから生活が一変した。
すべてが龍晴を中心にまわる。
よろこびも。楽しさも。不安も。

夫はことのほか喜び、何度も龍晴の顔を見る。
頬っぺたをそうっとさわる。
抱くのはまだぎごちないけれどもそのうちなれるだろう。
夫はこれまで首がすわっていない赤ちゃんを抱いたことがないのだ。
なにごとも経験だから、と最低1日1回は抱っこしてね、といっておいたら
毎日日課をこなしていて、退院後は積極的に抱っこするようになった。

仕事が忙しいのに毎日早く・・・20時くらいには帰宅してくれる夫。
感謝である。

2人ではじめての沐浴。
昨日は警察病院で沐浴があったので、今日が退院後はじめてだ。
緊張したのだけれども、龍晴はとてもおとなしく、お風呂が好きらしい。
気持ち良さそうな極楽顔でお風呂に入っている。
かわいい龍晴。

今日の授乳:19回、うんち3回、おしっこ10回。


5/19(木)
京都からオモニが来てくれた。
鯛で出汁をとるワカメスープをつくってくれて、育児に関するいくつかのアドバイスもしてくれた。
ありがたい。
オモニは龍晴をとてもかわいいと思っている様子なのもうれしい。
私の両親には初孫だけれども、アボジとオモニにとっては6人目の孫で、はじめての男の子、でもないから、そこまで関心はないのかな?と正直思っていたのだけれども、
いえに着くなり、龍晴の写真をパパラッチなみに激写続けていて、かわいくてかわいくて仕方がない、という様子。
孫はみんなかわいいんや、とオモニはいう。
そうか、そういうものなのか。
それにしてもオモニの反応には夫もとても驚いていた。
かわいいのはわかるけど、もっとクールな反応なのかと思ってた!といって。
ゆっくりしていくのかと思ったら、11時にきて、15時には帰ってしまった。
なんもやることあらへんなー、掃除やら洗濯やらしにきたのに、といって。

それは夫がやってくれたものだ。
退院後、しばらくは夫が掃除や洗濯を、私がその補助を、ということになっている。
料理は基本しなくて、惣菜を買ってきてもらったり、前につくっておいたものを解凍してあたためる、という感じ。
手抜きといわれればそのとおりだけれども。産褥期間中は大事にしないとね。

龍晴は今日もかわいらしい。
ぜんぶかわいい、というと、そうやなあ、と夫。
私たちも親ばかだねえ、と夫とふたりで笑う。

今日の授乳:16回、うんち2回、おしっこ8回。


5/20(金)
母乳の出が気になって、堤助産院へ。
以前、母乳の教室に行ったところだ。
いえからタクシーで5分の距離に母乳専門の助産院があるのはありがたい。

龍晴の体重を測ってもらったが、
順調に増えているとのこと。
つまり母乳は出ているということだ。
それでも頻回授乳が気になる。この時期はそういうものだとはいわれるのだけれども。
母乳マッサージをしてもらい、かなり出がよくなったように思う。ほうっとする。

夫は子どもが本当にかわいくてかわいくて仕方がないようだ。
そのことがとてもうれしい。
夫はどちらかというと「いきもの」が苦手で興味がない。いろいろな意味で。
かわいらしい、という反応はしても、
育てる、とかいつくしむ、ということがあまりなかった。
子どもはどうなんだろう?と思っていたのだけれども、
やはり自分の子どもは全然違うらしい。よかった。

夫には子育てをとおして、そういう感情が豊かになったらいいなと
ひそかに思っている。

今日の授乳:14回、うんち6回、おしっこ10回。


5/21(土)
土曜日。とてもいい天気。

夫は昼に「パスタキッチン」へ行き、私のぶんは持ち帰ってくれた。
龍晴を産む前に約束していたことをちゃんと叶えてくれる夫。ありがとう。
「パスタキッチン」のみなさんも、子どもができたことを喜んでくれているそうだ。
龍を連れて行けるのはあと数ヶ月先だろうか。

龍晴はとてもかわいらしい。
母乳をあげているときやいろいろな瞬間に、
喜びとしあわせがこみあげてくる。

産まれてきてくれてありがとう。
夫と私のところにきてくれてありがとう。
何度もそういっただろう。
きっとこれからも思うだろう。

夫もよく同じことをいっている。

今日の授乳:15回、うんち6回、おしっこ10回。


5/22(日)
日曜日。
夫には気分転換に昼から出かけてもらう。
息抜きはたいせつだ。
特に働く、おとこのひとにとっては。

龍はとても元気。
龍を何度見ても全然飽きない。
たぶん当たり前のことなのだけれども。

胸のうえで眠っている姿がいとしい。

夜、30分ほど龍晴が泣き止まない時間があり、
すぐそばで思いっきり眠っている夫に苛立ってあたってしまった。
申し訳なく思う。
子育てがはじまったばかりなのに!私ってやつは・・・。


今日の授乳:15回、うんち5回、おしっこ12回。