3/19(土)
たんじょうび。
37歳である。

自分が子どもだったころ「お母さんは36歳」という記憶がなぜか強い。
私は母が26歳くらいのときの子どもだから、当時の私は9歳とか10歳で、小学校の行事などでそういうことを書いたり言ったりする機会が多かったのだろうか。

その「母の年齢」を超えた。今年。

震災で不安定ななか、毎年必要以上にたんじょうびを楽しみにしているイベント好きの私ですら
たんじょうびのことを忘れていたのだが(震災前までは憶えていたのだけれども)
夫から、たんじょうびどうしようか?と数日前に聞かれて思い出した。
そうだ、たんじょうびだったんだ!

プレゼントは靴がいいと思ってんねんけど、いまの靴って紐があるからお腹大きいとすっと履きにくいやろ、それに子どもができたら余計に履くのが簡単な靴がええやろ、
あとはいろいろとおいしいものを買ってきて食べよう。
と、夫からの提案。
私たちは互いのたんじょうびやクリスマスなんかのイベントごとのあるときは、そとでごはんを食べずにいえでごはんを食べる。
ずうっと以前はすこしばかり豪華なそごとはんをしていたのだけれども、いつからかやっぱりいえのほうが落ち着くよね!ということになった。
私の負担?を軽減するため、いつもは買わないようなデパートの地下などでいくつかの品物を買ってきたりする。
いいねえ!あと、ケーキも食べたいですぅというと、ずうっとがまんしてたもんな、と夫。
そうなのだ。大好きな苺のショートケーキ、クリスマス以降は一度も食べていないのだ。

被災地の方々のことを思うと、ぜいたくしてていいのかなとも思うのだけれども、
だからこそこのちょっとしたぜいたくを、こころから感謝して、たいせつにしようと思うのだ。

さてたんじょうび。
昼はパスタキッチンに行き、いつものパスタをおいしくいただく。
それから買い物へ。
思いのほか早くとてもいい靴が見つかり、ほかに欲しいものないのん?と聞かれたので、その店にあった授乳用のウエアなども数点、プレゼントしてもらった。ありがとう。

お惣菜を選ぶ段になって、そういえばメインディッシュは京都から贈ってもらった肉がたっぷりあるのでそれを食べよう、ということになったため、ちょっとだけ食べたい物を買い、ケーキも買って、思っていたよりもスムーズにあっというまに買物は終了。

いえに帰り、すこしのんびりしたあと、夫はフットサルへ。

夜、夫が帰宅してからたんじょうびパーティをする。
夫と過ごす、7回目のたんじょうび。
夫と私とおなかの子どもと。3人のはじめてのたんじょうびパーティ。
こんなふうに、静かにおいしいものを食べられるってほんとうにしあわせなことだよね。と夫といいあう。
来年からは3人でお祝いするんだね。去年のたんじょうびのときには想像もしてなかったね。そんなことを。


3/20(日)
午前中、両親学級。
区が主催しているもので、主に夫向けに、沐浴指導やおむつ替え指導、夫の妊婦体験や安産にするためにたいせつなこと、などの講習を受ける。

母親学級で一緒の方もそれぞれのパートナーと何組かいらしていて、
そうして夫婦というのは不思議なもので、どのカップルもお似合いだなあ~という印象。
雰囲気がとても似ているのだ。
私たちも似ているのかな?と夫にいうと、どうやろーといって夫は笑っていたけれども。

夫が赤ちゃん人形相手に沐浴していたり、おむつ替えをしているのを見るのはとてもおもしろかった。
初めての経験にあたふたとしたり、あるいは夫らしく疑問に思ったことを指導者に次々と質問していたりしている。
妊婦体験では臨月分の重さ(7キロくらい)の剣道の胴着みたいな亀の甲羅みたいなのをおなかにつけて、靴を履いたり横になってから起きたりという体験学習をしていた。
お、重い、信じられん・・・なんていう声があちこちから聞こえてきて、夫ももれなく同じことをいっていた。
おもしろいので写真を何枚も撮ったりした。

終了後、駅の近くで蕎麦を食べ、新宿へ行き、洗濯機の下見。
子どもが産まれるのを機に、乾燥機がきちんとついた洗濯機を買うことにしたのだ。
いまの洗濯機にも乾燥機はついているのだけれども、あまり機能しない。
とはいえこのご時勢、乾燥機はなるべく使わないと思うし、もともと天日干し派なので、使うとしても梅雨時のすこしの期間とあとは冬場、そして花粉の季節だけだろうとは思うのだけれども。

気に入ったものを見つけ、細部にわたるまで採寸を終えてから、
銀座へ薬膳鍋を食べにいく。
ほんとうはいつも行く日本橋の店がよかったのだけれども、地震の影響でお休みとのことで、同じ系列店の違う場所を紹介される。
いつもながらおいしくからだにやさしい薬膳鍋を堪能し、一生思い出しては笑えるね!ということをしたりしながら、楽しい時間を過ごす。

おなかがいっぱいだから東京駅まで歩こう!ということになり、
歩いている途中からずうっと、痒疹ができている下腹部と背中に信じられない痒み。
いつも痒いが過去最高に痒い。
痒みがあまりにも強いとその集合体として痛みになるんだよ、と鍼灸の先生がおっしゃっていたのだけれども、もはやそれに近い。
うううううと悶えながらなんとか東京駅まで歩き、電車のなかでは息もたえだえ状態で呻き、やっとのことで帰宅。
冷たく濡らしたタオルを背中とおなかにはりつけて、2時間くらいしたところでやっとすこし痒みがひいてきた。
本当は冷やしたくない場所だけれども、もはや仕方ない。
夫、とても心配そうである。

やっぱりこの皮膚の状態ではあと2カ月を乗り切るのはかなりつらい気がする。
セカンドオピニオンならぬサードオピニオンくらいで、別の病院にかかってみることを決意する。
だいたい痒みで夜もほとんど眠れないし、からだがあたたまるため痒みが増す食事とお風呂のことを思うと憂鬱になるし、実際に憂鬱だ。
さらによくないのは、痒みが増すときにおなかが張る、という相関関係があること。
このままでは私の精神だけでなく、こどもの肉体に影響が出てしまうだろう。
それを避けるためには、主義には反するのだけれどもステロイドによる治療も視野に入れたほうがいいかもしれない。
とにかく週明けに違う病院に行ってみようと思う。

痒みがすこし引いてきたところで、たんじょうびケーキを食べる。
3本のキャンドルを立てて、あかりを消して、夫はいつものようにハッピーバースディのうたを歌ってくれる。
ひとまえでは歌わない、主義の夫の、調子っぱずれのハッピーバースディトゥユゥ。
ありがとう。夫のやさしさに私はいつも救われる。


3/21(月)
朝から雨。
雨と皮膚炎の影響かおなかが強く張る。

夫は朝からフットサルの大会へ。
前回の大会も雨だったから、対戦チームによほど雨男でもいるのかしらね、と夫にいうと、
夫もそうやなあそうかもしれんと同意する。
夫を見送りがてら駅まで散歩をし、買物などをしてから帰宅。

昼過ぎ、からだの冷え切った夫が帰宅。
沸かしておいたお風呂に入り、ビールを飲んで昼寝をする夫。
私もつられて少し眠る。
1~2時間程度なら、からだがあたたまらないので痒みもそこまで出ない。だから眠ることができるのだ。

病院は東京女子医大の皮膚科に行くことにした。
いえから比較的近い大学病院で(大学病院だと私が怪しいと思っている皮膚炎を特定するための検査が受けられるらしいので)、かつ産科に強いところ(妊娠性だと思われるため、妊婦が多い病院であるほど症例が蓄積されている可能性が高いと予測)、ということで女子医大。
幸い初診でもいきなり行って大丈夫らしいので、明日は朝からすべての予定をキャンセルし、病院に行くことにする。
ああ今度こそ、なんとか病名が特定されて、治療ができますように。

夜、お腹の張りと痒みでやはり体調がすぐれないので、いえでごはんをつくる気力が湧かず、
夫とそとごはんにした。

昨日の妊婦体験の成果が出て、いつもやさしい夫ではあるのだけれども
いつも以上に気遣い満点である。
たとえば玄関の横にそろえておく靴を、履くタイミングで正面にそろえてくれたり。
すごいなあ、妊婦体験!ありがとう、妊婦体験!!