寒い。
寒い。寒すぎる。
いったいなんてこんなに寒いのだろう。
毎年4月に、寒のもどりとでもいおうか、とても寒い日があるように記憶しているのだが
それにしたってこう毎日寒いのはどうかと思う。
まだ春が来ていないということ?
急ぎの仕事をいくつかとふつうの仕事をいくつかこなしつつ、
午前中にアレルギーの病院へ行き、
午後に銀行で、担当していただいている支店長代理のOさんとの約束に向かう。
用事は5分くらいで終わり、2時間くらい雑談。
どうもOさんと会うと雑談ばかりしてしまう。
今日はスキーとスキューバダイビングの話。
Oさんは7月くらいまで毎週末スキーに行き、さらに年に少なくとも1度はニュージーランドに滑りに行くくらいの自称「スキーマニア」「変態」である(私が言ったのではありません)。
すごい趣味ですね、というと、もはやここまでくると趣味ではありませんね、とのこと。確かに・・・。
いまは1級の上の上のプライズなんとかという資格を取るのが目標だそうだ。もちろん競技スキーもする。
奥さまもスキーをされるので、この季節は金曜日の夜に出かけて月曜日の朝に帰ってくるそうだ。
たぶん40代半ばくらいとお見受けするのだが、どこにそんな体力が・・・と思ったら、そんな体力を維持するために毎週数回ジムに通ったり走ったりして鍛えているそうだ。
「この季節は歓送迎会が多くてジムにあまり行けないから困るんですよねー。だって金・土・日はスキーでしょ?そうすると残りは4日しかなくて、そのうち2回飲み会が入ってしまうとジムは2回だけになっちゃうんですよ、本当は飲み会なんてさぼっちゃいたいんですけどね、あはは」なんて言っていた。
スキーにここまで入れ込むようになったのはここ10年くらいらしく、
それまでは奥さまとふたり、スキューバダイビングをしていたそうだ。
どこの海がよかったですか?と聞かれたので
紅海とマレーシアのシパダン、とこたえたら、それはかなり潜り倒した人ですね、と笑われた。
ふつうは紅海まで行かない、そうだ。
まあ確かにそうですね。
Oさんとずっと話していてもよかったのだが
あまり仕事の邪魔をしても悪いので、2時間ほどで切り上げ、
高円寺の「ネルケン」へ。
いつもよりお客さまが多いなあ・・・それも初老の男性が・・・と思ったら、
なんと「ネルケン」にて地元の音楽サークルのみなさんが音楽鑑賞会をするところだった。
帰ったほうがいいのかな?とそわそわしていると、
私にも「よかったら聴いていってください、珍しいアルバムがあるから」とリーダーらしき男性がチラシをくれた。
あとあとわかったことだが、「ネルケン」がある杉並区在住の慶應義塾大学の卒業生のみなさんが結成した音楽鑑賞サークルだそうだ。むむ往年のライバル・・・世代が全然違うけど・・・と思いつつおとなしく鑑賞。
今日はベートーヴェンを聴く会、のようで、
ヴァイオリン・ソナタ9番と、第九の演奏をふたつ聴き比べというメニュー。
ヴァイオリ・ソナタの9番はウート・ウーギが1701年製のストラディヴァリウスで演奏したもの。ピアノはサヴァリッシュ。素晴らしい。
一方の交響曲第9番のうち、ひとつはワグナーが編曲したピアノ版で、こちらは小川典子さんがピアノ。二期会の方々がソリストでついて、バッハコレギウムジャパンの合唱付。
こちらは合唱が素晴らしくよかった。
そして最後の演目は、なんとフルトヴェングラーの1942年の第九。
いわゆる「名演」として名高い、ベルリンフィルと共演したときのもの。おお!これをこんなところで聴く機会があろうとは!と、トイレに行きたくて仕方がなかったものの最後まで頑張って聴く。結果的に途中でトイレのことなんてすっかり忘れてしまうくらいの、さすが「名演」と歴史に謡われるだけのことはある演奏で感激する。
本当に素晴らしい演奏というのは聴いていて自然と涙が出るものだ。
1942年といえば第二次大戦下。
以前に映像を見たことがあるのだが、ハーケンクロイツのかかる会場で、ナチスの将校もたくさん聴きに来ていた。
フルトヴェングラーは、いろいろいわれた時期はあるけれども、たぶん純粋に「音楽が好き」なひとだったんだと思う。
いったいどんな気持ちでこのときタクトを振っていたたのだろう。
そんなことなどを思いながら聴く。
そうしてそれとなく店内をみまわすと、
音楽鑑賞サークルのメンバーの半分くらいはうとうとしていた。
「目をつぶって音楽を聴いている」のでは明らかになかった。これもまた名曲喫茶によくある光景である。
ほほえましい。
音楽鑑賞会終了後、しばらくして帰宅。
雨がひどいせいか頭痛もひどい。
朝ごはん。
なし。
夫は筋クッパ。
昼ごはん。
チーズトースト、ハムエッグ、チョレギサラダ。
夫は厚切りのベーコンを焼いたものと目玉焼き。
晩ごはん。
夫はそとごはん。
私はいえで野菜炒めいりラーメン。