あたまのなかをからっぽにしたいとき

あたまのなかのなにかをそとに追い出したいとき

私は料理をする。


料理をしているときは無心になれる。

たとえばじっくりとなにかを煮詰めたり炒めたりしているとき。

さまざまな材料を均等なおおきさに切り刻んでいるとき。

卵白を攪拌しているとき。型に材料を入れていくとき。

部屋中に焼けたケーキの甘いにおいが漂ってくるとき。


まあそんなわけで今日は昼間から筋クッをつくった。

仕事しろよ!という自分への突っ込みもあるが

仕事をするとNさんの不在がのしかかる。胸がいたい。ぺちゃんこだ。

ともに仕事をしている仲間を失うというのはこういうことなんだと知る。はじめて。


筋クッはいい。

あくぬきをしたり材料を煮込んだりとなんのかのと時間も手間もかかってくれる。


必要な食材

・牛筋、干しずいき、かんぴょう、白菜、青梗菜、蒟蒻、ぜんまい、長葱、豆もやし

・酒、しょうゆ、塩、胡椒、小麦粉、粉とうがらし、鶏がらスープ、コンソメ


1)かんぴょうとずいきを湯がいて、たっぷりの冷水にさらしてあくぬきをする。

かんぴょうは5~10分くらい、ずいきはさっとゆがく。

冷水には3時間ほどさらす。数回水をかえる。


2)牛筋をボイルしてから、ひとくち台に切り、大ぶりの鍋に入れてから、

塩胡椒をして、酒半カップ、しょうゆ(適量)、粉唐辛子(適量)と手で和える。


3)2)の鍋に6分目くらいまで水を入れて沸騰させる。

鶏がらスープ、コンソメをそれぞれ適量入れる。


4)沸騰したら、小麦粉(大さじ3杯)を水で溶いて、3)に入れてとろみをつけ、1時間ほど煮る。


5)その間に、白菜、青梗菜を下茹でしてから冷水にさらし、水を切り、適当な大きさに切る。

ぜんまい、蒟蒻、長葱も適当な大きさに切る。


6)1時間ほど煮た4)に、蒟蒻・かんぴょうを入れて30分ほど煮る。

その後、ずいき(15分ほど煮る)→ぜんまい(15分ほど煮る)→長葱→青梗菜→白菜→豆もやしの順に入れる。

長葱→豆もやしまでは野菜が荷崩れしないのをみはからって入れる。


最後に味を見て、足りないなと思う調味料を足してできあがり。


そのままクッ(スープ)として食べてもおいしいし、

ご飯を入れてクッパ(雑炊)にしてもいい。


こちらの材料はオモニから教わったものだが、

野菜も適宜、好きなものや余っているものを入れてもよいだろう。

私はここに椎茸を入れることが多い。

夫の高脂血症対策だが、ものの本には食餌療法なんかよりよほど「煙草をやめれば一発で高脂血症がよくなる」と書いてあった。

夫に煙草をやめる気はないから(控える気はあるみたいだけど)、

焼け石に水とわかっていても療法を続けている。

筋クッをつくっていたら、人間ドックに朝から行っていた夫から電話。

終わったので一度、家に帰るという。

帰宅後、ひとしきり人間ドックの話を聞く。


「ナオはやっぱりバリウム飲めへんと思うでー」とのこと。

むむぅ。萎えるなあ。バリウムは過去5回ほど飲んで、5回とも飲めなかった。

バリウムも飲めなければそのあとの炭酸?みたいなのも飲めない。

かといって胃カメラは麻酔がないと飲めない。麻酔をしてくれるところはほとんどない。

やむなしなので、頑張って飲むよ、大人だし。といっておく。

「脳ドックどうだった?」と聞くと、あたたかくて眠ってしまったので憶えていないとのこと。

眠ったりするようなものなのか?脳ドックって・・・。


夫は今日から大学院。

数年前も通っていたが、事業が忙しくなったので途中で休学していて、

今年からまた復学。

週に2度くらいしかコマがないが、夜間に通うのでそれなりに大変だ。


夕方、大学院に行く夫を送りがてら買い物。

花屋で少し迷いつつオレンジ色のカーネーションを買う。

いま飾っているスイートピーはずいぶん長くもった。

そういえば隣のいえのこぶしが満開。寒いから開花が遅れたのだろうか。

私はこぶしやもくれん、はなみずき、ライラックなどの花木がとても好きだ。

賃貸暮らしでは花木はなかなか育てられないのでひとのいえの庭先をのぞきこんでは満足している。


友だちの日記に「価値観を押し付けないこと」について書かれてあった。

しばらく前にちょっとしたことがあって(いや自分としてはかなりおおきな事件)、

この「価値観を押し付けない」というのは私がもっともできていなくて、

そうしてひとが私に対していやだなと思うとしたら、おそらくこういうところだろうなと思っていたところで、

直したいことの筆頭に最近、このことを追加したばかりだったのだ。

ドキッとした。


価値観を押し付けない、というのは

私にとってはとても難しいことだなあと、その「やることメモ」に追加したときに思った。


なぜならば、そもそも私には「価値観を押し付けている」つもりはない。

しかしたとえば意見をいったり感想を述べたり行動しているだけのつもりでも

相手にとっては押し付けられたと思ってしまう、ということもあるだろう。

だとしたら私は意見をいったり感想を述べたり行動したりは、どういうふうにすればいいのだろう?

いちいち「価値観を押し付けているわけではありませんが、私はこうこうだと思います」とことわりをいれるなんていうわけにもいかない。ううーん、悩むなあ。

私はそもそもが思ったことをすぐに口にしてしまいがちなのだ。短慮なのだ。


ひとまず「価値観を押し付けないようにしよう」と思いながら

意見や感想を述べたり行動したりするだけでも、

そう思わないでするのと違いが出るかもしれないしね。


友だちの日記はいつもとても深く私に「学び」を与えてくれる。いい日記だ。ありがとう。



朝ごはん。

なし。


昼ごはん。

チーズトースト(ピーマンの輪切りのせ)、茹でアスパラ、ハムエッグ。


晩ごはん。

筋クッ、鮭の塩焼き、チョレギサラダ、プチトマト、納豆。

夫は大学院に行く前に筋クッパだけ食べて出かけていった。


山本有三の「路傍の石」を読了する。


少し前に届いていた某カード会社の会報誌に、ベトナム国立交響楽団の音楽監督、本名徹次さんの特集があったのでじっくり読む。

本名さんの志は素晴らしい。

ベトナム国立交響楽団が来日したら一度聴きに行こうと思う。