Nさんが亡くなった。
昨日の深夜。
実感が湧かないというのが本当のところだ。
Nさん。
まだどこかにいるような気がして仕方がない。
Nさん。
いつものように律儀なメールが来て
いつものように打合せして
いつものように飲みに行って
そうだよまだ、あのプロジェクトの打ち上げだって。まだやってないよね。
Nさん。
29歳の死は早すぎるだろう。
道端で倒れて
死ぬことを自覚する時間もなかった。
それは幸福なのか、それとも不幸なことなのか。
でも死んでしまったという
Nさんが死んでしまったという事実は変わらない。いずれにせよ。
Nさん。
かなしいよ。
みんなが待っていたのに。
みんなで待っていたのに。
残念で。
とてもとても残念で。仕方ない。
安らかに眠ってほしいとか
そういう気持ちにもまだなれない。
なんだろう。
早く目をさませよ、おいっ、
というような
まだそんな気分なんだ。まだ。
ねえNさん。
でもNさん自身がいちばん死にたくなかったよね。