早起きをする。
目覚ましをかけて起きてみたのだ。
しかしたまには早く起きてみようという試みも空しく
毎朝6時半に起きる夫は既に朝食を食べ終わっていた。まあいいか。
夫にあわせて私も起きていたら、完全に寝不足だ。
夫は毎晩2~3時間、夜に転寝をする。
私は転寝をしたくてもできない体質なのだ。
夫はそのことをよくわかっているので、早く起きてご飯をつくってほしいとはいわないし思ってもいない(たぶん)。申し訳ないから起きるという私をいつも止める。
朝食べられるものを夜のうちにつくってくれているだけでありがたいといって。こちらこそありがたいことだ。
どうしてか昨日は掃除をするのをすっかり忘れていたので
入念に掃除。
本当にどうして毎日の習慣を忘れていたのだろう!?
いちにちくらいどうってことないやん、と「しまった、掃除忘れてた!」と夫にいいにいったら予想通りそんな答えが返ってきた。
まあ確かに一日や二日掃除しなくたって死にやしないのだが自分で決めたルールなので守らないと気持ちが悪い。
朝ごはんを食べる前か後に掃除をする。
たまっていたら洗濯をする(うちはふたり暮らしなので2日に1度のことが多い)。
洗濯を干して朝食のかたづけを終えたら、新聞を読みながら夫が淹れてくれた珈琲をゆっくりと飲む。
それが毎朝のささやかなルールであり習慣だ。
いくつか仕事を片付け、昼過ぎ、阿佐ヶ谷の名曲喫茶「ヴィオロン」へ。
「ヴィオロン」は本当に久しぶりだ。たぶん1年ぶりくらい。
中野に引っ越してきたばかりの頃、3年前くらいは毎週のように行っていたものの
忙しくなったのを境に足が遠のいてしまっていた。
高円寺はよく行くのだが、そのひと駅だけ先という阿佐ヶ谷はひと駅分の距離が遠い。
(でも実は中野よりも阿佐ヶ谷のほうが好きだ。夫が偏執的に中野好きでなかったら阿佐ヶ谷に引っ越したいくらいに)
さて「ヴィオロン」。
久方ぶりの「ヴィオロン」は、なぜかしら以前よりとても綺麗になっている。
綺麗にといっても改装されたわけでもないし、インテリアの配置もそのまま。
しかしなんというか、名曲喫茶にありがちな、古いレコードについた黴と埃の入り混じったにおいがなくなっていて、店中ぴかぴかに拭き清められている。さらに薄暗かった店内が少し明るくなった。
ヴィオロンにいったいなにが・・・?
訝しく思いながら「ヴィオロン」の「私の特等席」に座る。
しばしば通うどの名曲喫茶でも、お店の全体を掌握できて、かつ音楽がよく聴こえ、落ち着ける場所、というのを決めていて、そこを「私の特等席」呼ばわりをしている。
たとえば高円寺の「ルネッサンス」はスピーカーに向かって右のいっとう奥。
「ネルケン」はスピーカーに向かって右側の前から2列目。
そうしてここ「ヴィオロン」では、向かって右側の後ろから2列目。という具合。
私は名曲喫茶ではたいてい、スピーカーに向かって右側のいっとう奥または奥から2番目に座る。
昔からどういうわけか、音楽を「右側から」聴くのが好きだ。
コンサートでもなぜか正面よりもやや右側から聴くほうを選ぶ。
「私の特等席」に座って本をとりだしていると、
久しぶりにもかかわらず、よく通っていたひと、という雰囲気や顔の記憶があるのかどうか、
ご主人が「こんにちは、お久しぶりです」と挨拶をしつつ注文をとってくれた。
珈琲をお願いする。
「ヴィオロン」の珈琲はブランデーを入れるかミルクを入れるかを選べるのだが(もちろんなにもいれないこともできる)、
「ブランデーとミルク、どちらでしたっけ?」ときかれ、今回初めてブランデー入りに挑戦。
ちなみに正解は「なにも入れない」である。
ブランデー入りの珈琲、予想どおり途中からめまいがするが(軽く酔っ払い)、楽しい気持ちで音楽を聴きつつ本を読む。
シューマンの「謝肉祭」とモーツァルトの「クラリネット協奏曲」を聴いたところで
お店を辞す。
店がすこし明るく綺麗になったことで居心地のよさも増した。
しばらくご無沙汰だったけれども、ときどき通うことにしよう。
「うさぎや」に立ち寄り、お団子とどら焼きを夫と自分のお土産に買う。
「うさぎや」のどら焼きは気に入りの菓子。
甘味のショーケースを見ながら、一昨日、日記に書いたO先生のことを思い出した。
O先生は甘いものに目がないようだ。学生の頃は知らなかったことなのだが、先生の日記を丁寧に読んでいると女子高生なみに日々甘いものを食べていることに気づく。
その日記を読んだ先生から早速メールをいただいていて
「面映い」と書いてあった。あまりの面映さに花粉症になってしまっかと思ったくらいだそうだ。
こそばゆいのかな?と書いた私。あながち遠くないだろう。
先生から思いがけず「12人の使徒」の拝命する。恩師からこういう素敵なメールをもらう、こういう気持ちはなんというのだ?それこそ面映いじゃないし。
とまあ午前中にそんなことがあったので、
「うさぎや」ですぐに先生のことが浮かんだ。
今度、研究室に遊びい行くときは「うさぎや」で甘いものを買っていくのも悪くない。
中野に戻り、先日の桜祭りの帰りに偶然見つけた自然食品の店で買い物。
中野にはこの手の店がものすごーく少ないので、嬉しい。
それこそ阿佐ヶ谷にはたくさんあるのにね。土地柄だろうか。
帰宅後、オペラグラスを通販で購入。
再来週行くコンサートのために探していたもの。
ついでにいろいろと調べ物をしていたら、早稲田松竹で「パンドラのはこ」と「ヴィヨンの妻」を上映していることが発覚。しかも明日で終了。ショックだ。
この2作品はきっと早稲田松竹で2本だてでかかるだろうから、かかったら見に行こうと思っていたのに・・・ちょっと目を離した隙に・・・。特に見たかったのは「ヴィヨンの妻」の方なんだけど・・・。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲3番と4番を聴く。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲が全部入っているうえ、
マウリツィオ・ポリーニがピアノ、アバドが指揮でベルフィルと共演しているもの。
健在のピアニストのなかではポリーニが、指揮者のなかではアバドが、
もっとも好きなひとたちのひとりなのでこのアルバムはとても気に入っている。
ベートーヴェンのピアノ曲はどれもこれも泣ける旋律。
朝ごはん。
チーズトースト、ハムエッグ。
昼ごはん。
なし。
晩ごはん。
夫はそとで食べてくるというのでひとりごはん。
鮭の塩焼き、焼き鳥(夫が帰ってくると思ってお土産で買っておいたもの)、ペチュキムチ、大根おろし、ひきわり納豆。