京都、2日目。


大量のクマゼミの声でめざめる。

東京にはクマゼミはまだ進出してきていないから

じじじじという合唱は聞きなれない。


この聞きなれない音はなんだろう?と思いながら覚醒し

ああそうだ、京都にいるんだった。と思う。朝。


昨晩はずいぶんと遅くまで仕事をした。

友だちと飲みに行っていた恋人は思いのほか早く帰ってきて

ふたりで仕事をしながら話をする。

それから寝ること、数時間。


あちこちと歩きまわる日なので晴れるといいなと思っていたのだが

だんだんと雲行きが怪しくなり、

気がつけば蝉の声がぴったりやむ。


雨がふるかもしれないよ?と恋人にいっていると

ほどなく本当に大雨がふりはじめる。さらには雷も。


困ったなあと思いつついると、

外出する正午には雨もあがり、

やっぱり私たちは雨ふらないね、といいながら出かける。


挙式をあげる教会の下見をし(予想どおり、とても素敵なところだった!)、

また教会の担当のかたが珍しくまったく同郷のご出身とわかり、お互いにうれしいですよね、といいあい、

衣装のサロンにふたたびお邪魔し、ドレスと小物を決定し、

さらには恋人の衣装も選ぶ。

予想どおり恋人は即決。

また私の小物なども恋人がかなり選んでくれて(俺はこういうのはよくわからんといいつつも、そっちがいいとかそれはあかんとかこれは似合うとか相当きちんと決断してくれるから頼もしい)、いずれもすんなりと決まる。

恋人はフロックコートというのだろうか、とても正統的な洋装で、私もクラシカルなドレスなのでちょうどいいねといいあう。

恋人は上背もあるし、ロング丈の服がとても似合った。

こんなに早く決まるかたいませんよーと今日も言われつつ。サロンを辞し、

夕方はウェディングプランニング会社のサロンで打ち合わせ。

挙式に関するかなりのところまで一気に決定し、打ち合わせすること2回で、あと1回打ち合わせをすればすべて済みそうなところまで持っていく。なんてスムーズなんでしょう。よかったよかった。


だいたい私と恋人は式に対するイメージがものすごく明確で、

限りなくシンプルに、ゲストのかたが満足すればそれでよし。あとで振り返る系のものものは一切不要、仕事も忙しいので、準備はすべてプランニング会社に任せる、というもの。

あれもこれも自分たちでやりたいとか、あるいはイメージが固まっていないと時間がかかるんだろうなと、今日も思う。とにもかくにもこれでおおきな関門は突破、である。


さて明日はいよいよ、両家顔合わせ。

ウチの母が突拍子もないことを言い出さないか。

父が場を盛り上げようとするあまりいらない口を滑らさないか。

そうして私の緊張癖は・・・。

いろいろなことが気になりつつ。外はまた雨模様。


藤原伊織さんの「手のひらの闇」を再読する。