たいせつな友だちに赤ちゃんが産まれて。


友だちのだんな様もとてもお世話になっているので

(私もそうだけど、恋人が特に。何しろ友だちのだんな様は恋人の昔の上司なのだ)

だんな様にもおめでとうございます、というメールをした。


ずうっと子どもが欲しいといっていたことは知っていたし

子煩悩そうなだんな様なので

きっと親バカ満載になるだろうなー(失礼な言い方ですが褒め言葉です。親バカ、万歳!です)と

思っていたのだが。

親バカ満載どころか、とても素敵なお返事をいただいた。


あまりにも素敵なメールだったので

今日はここにその一部を紹介しようと思う。

(勝手にすみません)


病院に着いたのが夜の23時。


病院に入ったときには、立ち会うことになるんだろうなと思ってはいたけど、
でも苦しんでいる嫁と一晩一緒に過してると、
最後まで2人で挑みたいって気持ちになるもんだね。

7時に分娩室に入ってからは、
いざという時の嫁の強さにただただ圧倒されるばかり。
耳まで真っ赤にしながら、口にたくさんの息を溜め込んで
産み出そうと全身に力を込めている姿を目の当たりにして、
自分自身が気後れしていることに焦りました。
こんな覚悟と力強さを持った女性とは思わなかったし、
この世に私たちの子供を生み出すんだという壮絶な気迫。
はじめて見る嫁の美しくもあり勇ましい横顔を見ながら、
必死で嫁の覚悟を追いかけてました。

でも予定日が10日過ぎて、その分大きく育っていたこともあり、
なかなか出てこなかったんだよね。

(略)


看護婦さんに抱きかかえられ、
へその緒切って血まみれの中、横のベットに新しい命が寝かされたんだけど、
その時は感動というより、息をのんで2人で無事に生まれてきたのか見守ってた。
ちょっとしか泣かなかったんだよ。

そうしたら片目を薄っすら空けては、まぶしくて瞑って、
今度は両目を開けようとして、またまぶしくて閉じて、一生懸命目を開こうとしてるんだよ。
必死で目を開けようと何回か繰り返しているうちに、
ようやく両目が開いて焦点が合ったとき、こっちを見たんだよね。
看護婦さん3人、医者1人居る中で、横に居る私と嫁をそれこそ一生懸命見てくれた時、涙が出てきました。
よかった。と同時にありがとうって気持ちがこみ上げて来た涙だった気がします。
それに生命誕生の神秘と妻の頑張りと安堵感が一気に押し寄せてきたって感じ。
今から思うと2人で同じタイミングで涙が出たのが不思議だね。

名前を呼んだので、声で分かたのかも。
(いつも聞こえる声がする)って感じで見てくれたんだと思う。だとしたらすごい。

結果的に最高のタイミングで生まれてきてくれました。
なんて親孝行な娘。あんなに小さいのになんて健気。
と思うとかわいくて守ってあげたくてしょうがなくなります。
これが親バカの第1歩なんだろうね。


親バカですって?とんでもない。

こんなふうに、お母さんが頑張ってお父さんも頑張って

そうして子どもって産まれてくるんだもの。

いとしくてたまらなくなるのも

なにがあっても子どもさえいれば大丈夫と思えるのも

いつか子どもとのあいだにちょっとしたいさかいやなにやかやがあっても根本で動じなくなるのも


きっとこの日があるから。

きっとこの日と、この日を迎えるまでの時間と、

そうしてこれから続く日々があるから。


なんだろうなあということが。

どしんと私の胸に降りてきて、胸がいっぱいになる。


私はまだ子どもがいないし

将来、子どもをもてるかどうかもわからないけれども(いろいろな理由から)、

でも友だち夫婦が教えてくれたこのたいせつなことを

私も忘れないと思う。


もう一度。何度でも。

私は言いたい。


よかったね、本当におめでとう。


そしてたいせつなことを教えてくれて、

どうもありがとう。