朝、念のためと思って予定より30分早く目覚めると、
案の定母からメールがきていた。


9時4分に東京駅に着きます。ぶらぶらしてます。


ああやっぱり。
もしかしたら当初聞いていた時間よりも早く来るかも知れないとは思っていた。
それにしたって、1時間半も早い。
あと1時間もしないうちに両親は東京に着いてしまうのだ。
ぶらぶらといったって、老親をいつまでもぶらぶらさせておくわけにいかないではないか。

ほうほうの体で支度をし、慌てて家を出る。

なんとか少し遅れただけで東京駅につき、
汐留のショールームへ。
それからランチやお茶をはさみつつ、新宿に移動して合計4つのショールームを梯子し、
システムキッチンと洗面化粧台の候補を絞り込む、
という今日のゴールになんとか漕ぎ着ける。ふぅ。

18時過ぎに東京駅近くの店で恋人と末弟と待ち合わせ、
みんなで会食。

結婚が決まってからは初めて両親と恋人が会う。
「実家へご挨拶」は8月なので、なんとなく微妙。
と私は思っていたのだが、
両親と恋人はふつうに挨拶をして、
要所要所で結婚に関係する話などを(両親同士のご挨拶の日程とかみんなで旅行にいきたいとかそれぞれの家族の話とか)をしたりして、
和気藹々としている。
そもそも両親は形式をまったく気にしないので、
もしかしたら今日が「両親への挨拶」なのだろうか。
などと私は思いながら一緒に笑ったり話したりする。

新幹線で帰る両親を送りがてら、
今後ともよろしくお願いいたします、と恋人は丁寧に頭を下げ、
父は娘をよろしくお願いします、と言い、
母も待ってたのよと追随していたから、
やっぱり今日はそういう日になったのだろう。

いろいろなことが目まぐるしく始まっていく。