昨日の日記で「動物園に(行きたいのに)行けてない」という

愚痴なのかなんなのか・・・ということを書いた。


そうしたら、かなこちゃん(友だち)が

こんな質問を書いてくれた。


行くのは上野?あと何をみるのが一番すき?
ちなみにワタシはゴリラです。猿はあきまへん。


むむぅ。

私はこの質問に対して

しばし悩む。


よく行くのは上野。

今度行こうと思っているのは多摩(まだ行ったことがないから)。


ここまではすぐにお返事できるのだが。

さて私はいったい何を見るのが好きなのだろう?と

ふと思ってしまったのである。

それが昨晩、遅く。


ねえねえ、動物園で好きなどうぶつはなに?

と恋人にきくと。


猛獣。


と即答がかえってきた。

まあこのこたえはわかっていたことではある。

恋人はライオンが好きだ。

虎やひょうやワニなども好きだ。

そういうどうぶつの生態がテレビで放映されていると必ずじいっと見ている。


いいなあ、即答できて。


私はまた考える。


好きなどうぶつ、でいうと、

犬や猫やうさぎなのだが、うさぎはともかくとして犬や猫は動物園にはあまりいないだろう。


苦手などうぶつ、というか、

あまり見ないもの、でいうと、

キツネやタヌキ。これは単純にニオイがだめだから。

あとは鳥。私は鳥がちょっと苦手なのだ。


それ以外はライオンも虎もしまうまもきりんも象もパンダも好きだ。

サイやかばもペンギンもおっとせいもセイウチも好きだ。

かなこちゃんが好きなゴリラもきらいな猿も、

私はうごきがおもしろいからどちらともよく見る。


(以前なぞ、上野の猿山を2時間くらい見ていたら、

猿とカラスが大喧嘩をはじめたことがあってすごくエキサイティングだった。

なにしろ猿山で大将がおたけびをあげ、母猿は小猿をかくまい、上野中のからすが集まってきたのでは?と思うくらいのたくさんのからすが低空飛行で猿たちを襲っていたのだ。

あれは千載一遇のすごいできごとだった)


たぶん私はどうぶつ全般の顔とか動きが好きなんだと思う。

おおくの動物園の精神病のようにうろうろしている動物たちはもちろんかわいそうで

そういう動きが好きなわけではもちろんないのだが

ふとした瞬間に見せるそれぞれの動物ならではのそれぞれの動きやしぐさが好きだ。


それから実はとても好きなのは

動物園の雰囲気。


たぶん私は、どうぶつを見ることよりも動物園の雰囲気、

どうぶつもどうぶつ以外も入れた、

動物園をとりまくすべてのものものが好きなんだと思う。


お父さんやお母さんにつれられた子どもたち。

たいてい誰かしら迷子になっているのもなんだか笑っちゃうし(もちろん本人は大泣きだし、自分が親だったら笑えないけど)、

のんびりどうぶつを眺めているカップルや

ひとりで真剣に、あるいはぼうっとどうぶつを見ているひと。

そんないろいろなひとたちが

それぞれのペースで歩いているところ。

ところどころにあるベンチ。

たいしておいしくもない売店の食べ物。

風船やぬいぐるみの売店。


それらひとつひとつを。

私はとてもいとおしいと思う。

どこかなつかしくいとおしい。


そうして動物園の美点のひとつ、空が広いこと。

つまりだいたいの動物園は敷地が大きいので、まわりがビルで囲まれていない、

東京にありがちな「切り取られた空」ではなくて、

上を向くと空だけが見える。あの感じ。


ひろい空の下で

どうぶつを見るのに飽きたりあるいは足が疲れたりして

たいせつなひととお菓子をつまんだりお弁当をひろげたり

のみものを飲んだりするのが私は好きだ。


かなこちゃん、私の「すき」はそんな感じです。


ところでかなこちゃんは

どうして猿がだめなんだろうね。


こういうのってひとそれぞれで

本当におもしろいと思う。