梅雨になるのだろうか。
先々の天気に
晴れる日よりも曇り空や雨の日が増える。

いつもの喫茶店のおばちゃまが、
それでも太陽が時折覗く空を仰ぎ見て、
入梅はまだ先ね?
とにっこりとする。

入梅。
日常的にそういう単語が出てくる世代なのだ。
おばちゃまと話していると、だから時折はっとする。
はっとするしほっとする。

昨日は母が阿修羅とルーブルを見にきていて、
また夜に日比谷公会堂で九条の会のイベントに参加するというので、
日比谷公園の松本楼で待ち合わせ、お茶をする。

母は加藤周一さんが大好きで、亡くなってからも加藤さんの関わりとあると馳せ参じる。
しかも今回は澤地久枝さんや大江健三郎さんなど、
母が好きなひとばかりが講演するとのこと。

私はたまたま仕事で霞ヶ関近くにいたので
さすがに講演会の時間はないのだけれどもと、
お茶だけ一杯飲んで解散。

それにしてもアクティブなひとだ。
ひとつところでじいっとすることを知らない。
一方、父は、右のものを左に動かすのさえしないタイプ。
まったく夫婦はよくできている。
私は母の血がたぶん濃いが、父の気質もあわせもつように思う。
まったく子どもというものもよくできている。

藤原伊織さんの「ダナエ」を読了する。