さて人間ドック。


予想通り、「後日検査結果が送られてくる系」のものを除き、

すこぶる健康優良児ぶりである。

慎重も体重もここ15年でほとんど変化はなく(というのは誇張で、

最重量のころよりマイナス4キロ)

ここ数年、つまり30歳超からの体重はほぼ横ばい。

一昨年くらいから左目のみ視力が落ちているが(それでも0.9)、

それ以外のもろもろのものたちはあるべき理想数値にほぼ近い、らしい。

健康体とそれを維持する丈夫なからだに産み育ててくれた両親と

自らの食生活等々に感謝しないといけないだろう。


胃カメラ。

こちらも予想通り、きつかった。

いつも行っている聖路加の人間ドックは鎮静剤を服用した上での胃カメラで、

覚醒した状態の胃カメラは人生初、である。


まず喉に麻酔をする、という時点でつまずき、

あまりの具合悪そうっぷりに複数の看護師さんに何度も何度も何度も、

「大丈夫ですか?」「本当に大丈夫ですか?」と聞かれ、

さらに胃カメラを通すときも通している間も抜いているときも

痛くて気持ちが悪くて涙がだらだらである。

涎がたくさんでると聞いていたのだが恐怖心からかなんなのか

ほとんど出ないのは不幸中の幸いというべきか。

せっかく覚醒していたにもかかわらず

リアルタイム映像を見ることもできずにずっと目をつぶっていた。


胃カメラなんかより

痛くて気持ちが悪くてつらいことは

それはそれはたくさんたくさんあるだろう。

だがしかし。胃カメラだって十分につらかった。

無理だ・・・。次回の人間ドックはやはり鎮静剤を服用させてくれるドックへ行こう。

とひそやかに誓う。


終了後、恋人に電話。

なんともなかったよと伝えると

私よりもずっと安心した口調でよかったよかった、これでばっちりやといっている。

今日はもうゆっくり休み、と。


夕方、友だちとお茶。

数ヶ月ぶりの再会。

友だちは、すごく久しぶりに会った旧知の男性について

すごくいいひとなんだよね、どうしようかなー

でも「目」が気になるんだよねえーなんていっているので

いやそれは無理でしょう、だいたい好きというのはすべてすきということであって、

「でも目が気になる」なんていってるってことは

好きじゃないってことでは?といったらおおいに納得していた。

性格とか行動ではなく、見た目とか雰囲気とか、が好きだというのはとても大事なことだと

私は思う。

なんていうか、もっと、動物的な部分における「好き」ということについて。


じゃあさじゃあさ、ナオちゃんはTくんの好きじゃないところはないの?

と友だちがきくので(友だちはウチにも泊まりにきたことがあるのだ)、

ない、ときっぱりと答えておいた。


だって本当にないのだ。

奇しくもというかなんというか、私は恋人の見た目や雰囲気について

気に入らないところはひとつもない。

パーフェクトなのだ。

そりゃあ見る人が見たらなんで?どこが?と思うかもしれないけれども。

そうしてこの「見た目」や「雰囲気」というのは、世の中的に格好いいとかそういうことではなく、

あくまで自分にとっての合う、合わない、ということなので、

それはたぶん遺伝子レベルというか、先に述べたような動物的な感覚なんじゃないかなということで

合意。



いずれにせよ元気そうでよかった。

彼女が元気だと私もうれしい。

数時間のお茶のあとに近々の再会を約してさよならをする。


今夜は遅いかなと思っていた恋人が

思いのほか早く帰ってきた。

ふたりでひとしきりいろいろな話をする。

こういう夜はとてもうれしい。


明日から週末。