毎年なにかしら新年の抱負を定めて書き残しているのだが
今年はまだそれをしていない。
抱負はだいたい決めているのだが。
大学時代の教授で、唯一まだ親交がある方の話、というのを
これまでにも何度かしたと思う。
とてもお世話に…まあ教授はお世話をしたつもりはないと思うのだけれども・・・なった教授なので、
私が親交を保たせていただいている、という方が正しいだろう。
だいたい親交というのはそういうものだ。
どちらかが、あるいは双方が、かかわっていたいと思い、関係を維持すること。
教授が教えてくれたいくつかのことのなかで
私がもっとも影響を受けたのは、
「自分の人生を自分でつくる方法」というものだ。
方法は簡単。
まず毎年、1月1日に、メモ用紙を取り出し、
・なりたい自分、をいくつかと、
・そのためになにをするべきかの具体案、を書けるだけ記す。
そのメモ用紙を手帳にはさんで持ち歩き、
ことあるごとに取り出して眺める。
実行できたものは棒線をひっぱって消す。
こうすることで、他者や環境依存ではない、
「自分」で「なりたい自分になる」ということを、実践していく。
そうして。
1年が経ち、2年が経ち、3年が経ち、
「なりたい自分」に対しての、「何をするかの具体策」をひとつも実行できていないもの。
それは、「本当になりたい自分」ではない。
というものだった。
この教えはとてもシンプルでわかりやすく、
よしやってみよう、と私は思い。いまに至る。
もちろんすべて教授の示唆どおりにしているわけでもないし
教授自身もたとえば「1月1日の理由」などは、
まあなんとなく、ぱりっとするでしょう、
というようなことをいっていて、1月1日ではなくてもいいですよ、というような
曖昧なものでもあるのだが。
ただとても大事なのは、
目標とプロセスを明確にすることと(メモに記す)、
目標とプロセスを忘れないことと(持ち歩いて眺める)、
一方で、目標をあやまたない(3年行動をうつさない目標は目標とするのを辞める)、
ということなのだと私は思っている。
確かに3年という期間になんの努力も行動も起こさないでいられるようなことは
ただの夢でしかないだろう。
もちろんこの3年間にはやりとおせなくても、10年後にふとまたそれを
目標としたくなる、というのはそれはそれでアリなのだと思う。
おそらく今年も教授は
元旦にメモを取り出して今年の目標を立てたのだろう。
と思い、教授の年始のブログを読んだら、
某美術館に行き、撮影許可をもらって写真撮影をしていたら、
うっかり撮影禁止の表示のある作品にカメラを向けてしまい、
あやうく羽交い絞めにされそうになったと書いてあった。
もう1秒遅れていたら私の指はカメラのシャッターを押していただろう。
自爆テロを未然に防いだ女性SP(真木洋子)みたいだった。
(原文ママ。教授、すみません!)
そう、私の教授はこんな愛すべきひとなのだった。