朝から病院へ。
病院まで1時間近くかかるうえに
今日はアサイチの時間帯の予約。
まだ寝ていた恋人は
行くね?と声をかけるとぱっと起きてきて
玄関まで見送ってくれる。
終わったらすぐ電話してな、携帯枕元に置いておくから。といって。
途中からタクシーに乗っていくように、と
ここのところあまりよくない体調を気遣って
そんなことを何度もいっている。
電車でも行けなくはないのだが
恋人の気持ちをたいせつにしたくて
乗り換えの駅からタクシーに乗り病院へ。
この病院を目にするととすごくいろいろな感情がこみあげてきて
わあっとなる。
おおきな病院にはよほどよほど
おおきな事態を抱えているひとたちがたくさんいて
だから余計にわあっとなる。
検査じたいはすぐに終わり
結果は来週。
大丈夫そうですよ、とセンセイはいっていて
大丈夫ではないときには大丈夫とはいわないので
ああこれは本当に大丈夫そうだなと思う。
終わってから恋人にメール。
すぐに電話がかかってくる。
経過報告をすると
やっぱりもう大丈夫なんや、と何度もいっていて
そのいつもの調子と一方で
とても心配していたんだなあという調子が
混ざっているその声に
安心する。
今日は仕事にいかないことにして
(検査後はたいてい具合が悪くなるのだ)
自宅に戻る。
恋人もまだいてくれて、よかったなあ、どうやったん?なんていわれたん?ときくので
電話で話をしたことをもういちど繰り返す。
そういうところがとても好きだと思う。
しばらくその話をしていたら
思い出したように恋人が
そういえば○○という病院ってええんかな?と近くの総合病院のことをいうので
古いけどいい病院らしいよ、前に調べたらそんなようなこと書いてあった。とこたえたら
そうなんや。といって黙っている。
聞くと昨日からちょっと気になる症状が出ているという。
どうして黙ってたの?と思う。そんなこといわないけど、でも思う。
そうしてさらに思う。
そんなことはわかりきっているのだ。
私に余計な心配をさせたくなくて
私の検査が終わるまで待っていた恋人。
私にはこういう気遣いができない。
恋人の検査があるとわかっていても
ついつい自分のことも話してしまうだろう。
そういううところも好きだと思う。とても。
近くの病院へふたりで行って(恋人はひとりで行くといったけど私が頑としてついていったんだけど)
検査をいろいろとして
原因と対処法を教えてもらって薬をもらって帰ってくる。
大事に至っていなくてよかったけれども
からだは本当にだいじにしようね、とふたりでいいあう。
ふたりの約束をかなえるためにも。
今日は私はオフにしたのだけれども
恋人は仕事へ。
見送りがてら駅まで行く。
本を読んだり布団を干したりすこし横になったりして
少しずつ元気になってくる。
明日からまた頑張ろう。とはいわないでおこう。
元気になるのだって。少しずつでもいいもの。