どんなときに「年とったなあ」と感じるか?
ということを後輩の男の子(10歳くらい下なので、彼に「こんなときに年を取ったと思います」とかいわれても説得力はないのだが)と話をしていて
共通だったのは、
・若い世代に人気のある異性の芸能人のルックスの良さが理解できない
・CDTVでランキングに入ってくるアーティストに知らないひとが増えた
という2点であった。
前者は前にも日記に書いた気がするが、
たとえば岡田准一よりも年下のジャニーズ。たとえば小栗旬。
(別にジャニーズの子達や小栗旬が格好悪いといっているわけではないです、
念のため。私に理解できないだけで、世の中的にはたぶん格好いいんだと思うんだけど)。
はっきりいって、理解不能である。さっぱりわからない。
そもそも昔から、テレビに出るひとを素敵だなと思ったことがあまりなく
(あるとしてもそれこそ筑紫哲也さんとか緒方拳さんだとか渋めの方が多かった。なぜ?)
とはいえそれなりに、年相応に素敵!といわれていたひとのことを
まあ格好はいいよね、と理解はできた。
しかし。
いま世の中的に人気があるひとのことは1ミリも理解できない。
ただし女性については、若いひとでもかわいいなあとか素敵だなあと思う。
後輩くんも同じことをいっている。
もしかしたら、理解できない人が出演しているドラマなぞを見ていると
感情移入して、格好良く見えたりするのかな?とふと思いついていったら、
それはそうかもしれない!ということに相成った。
感情移入というのは確かにたいせつな要素だ。
ひとを好きになるときの。
CDTV。
そう、土曜日の深夜にやっている音楽番組、カウントダウンティーヴィーである。
番組開始時がまさに大学生だった(はず)ので、
毎週欠かさず見ていたように思う。
好きでみていたというよりは、その時間はたいてい家に帰ってお風呂に入り終わった時間帯で、
さて寝るか、というすこし前のほどよい時間だったのだ。
そうしてたいていの若者がそうであるように、やはり私も音楽が好きだった。
いまも音楽は好きだが、さまざまな種類の音楽をのべつまくなしに聞くことはいまはもうあまりなく
好きなジャンルの音楽を深めていくことのほうが多い。
たまに耳にした音楽を新たに求めることもあるけれども。
当時はツキイチで放送される「100位から50位」までのアーティストだって
知らないことはほとんどなかった。
でもいま。
たまに放送を見てしまうと、そのあまりの知らなさぶりに愕然とする。
知らないばかりか、うーんこの音楽のどこがいいのだ?というふうに
それもまた理解できないことが多い。
感性の老化現象。
と名づけてみた。
いや感性の経年現象というべきか。
私は老化を悪いこととはまったく思っていないし
(たまに30も半ば過ぎていることを取り返しのつかない事実であるかのようにいう
男性や女性もいるが、むしろその反応の驚くことが多い。
だって誰だってトシは取るもんだし、だいたい人間は深みを増していくから素敵になるのです。
その年齢には年齢なりの魅力というものもある。単に質が違うだけだよね)
ただ事実として、「理解できない」ことが増えていくことも
こうしてあるんだなあと思ったりする。
そういえば先日読んだ、「葉桜の季節に君を想うということ」は
そういう発想を逆手にとっていたということなんだろうな。