一瞬の間隙を突いて、髪を切った。
午後の打ち合わせが午前中に変更になり、
急に3時間、空き時間が出ることになった。
3時間。
この時間になにをする?
ああそういえば。
美容室に行きたい行きたい行きたいと
思い続けて1ヶ月経った。
ミディアムロングの長さなので
束ねたりしてなんとか誤魔化してきたし
髪色は地毛に近い茶色にしているので
地毛が出てきていてもそんなにおかしくはない。はず。
でも!
中途半端に伸びた髪がなんだか気持ちが悪いし、
最後に美容室に行ったのが2ヶ月とちょっと前で、
3ヶ月近くになるとだらしがない気がしてしまうし
いまの私にはしたい髪形があるのだ。
先週、急にそういうヘアスタイルってどうかな、似合うかな、と思い立ち
でもきものを着るときのためには伸ばしていたほうがいいしなとか悩んだものの。
その空いた3時間。
予約とれるかな?とだめでもともと。美容室に電話してみたら
なんと予約が取れちゃったのだ。わーい。
ということで勇んで美容室へ。
もはや馴染みとなってきた感のある美容師さんに、
ナニ?もしかしてショートにしに来たの?となぜか見るなりいわれ、
え、どうしてわかったんですか!?とちょっとびっくり。
だって美容師さんには、お世話になってからずうっと、きものを着るので伸ばしているんです!といいつづけていたのに。
私ね、今日はしたい髪形があって来たの!
といったら、
ナニナニ教えてよ。とにやり。
なぜかというと。
前の美容室からいまの美容室にかわった理由というのが
私に「したいヘアスタイル」というか、「ヘアスタイルへのこだわり」がなかったことで
ちょっとしたいざこざがあったこと、なのだ。
で、ナニがしたいの?
えーっと、ゲゲゲの鬼太郎デス!
美容師さん、大爆笑。
ってかさ、18年間美容師やってるけど、そんなこといわれたのオレはじめて。
といってげらげらと笑っている。
ということで、ゲゲゲの鬼太郎を、
美容師さんが見て私に似合うというふうにアレンジしてもらって、
(たとえばいまの美容師さんは、前髪があるほうがイメージに合うとか、
大人っぽいのよりもカワイイほうが似合うとか、ちゃんと私に言ってくれる。
だってさ、大人っぽいのとかカッコイイ髪型にしたってさ、
ナオさんひとまえでちゃんとそういうふうに演じられる?無理でしょ、というのがその理由。確かに道理である。)
それでこれは私のリクエストで、髪の色を明るくしてもらって(だって髪の色が暗いゲゲゲの鬼太郎だと、ホントに鬼太郎だものね)、
そうして本当に満足のいくヘアスタイルになった。
肩よりも上に髪を切ったのは7~8年ぶりだ。
すっきりとして気持ちがいい。
帰ってきた恋人にも、お、ええやん!と
好評のようですごくうれしい。
美容師さんには、もっと短いのでも似合うよ。
今度はそうすれば?といわれ、
ショートは似合わない。自信がない。と思っていたのにすこしだけ自信もついた。
しばらくはこの鬼太郎ヘアを楽しもうと思う。