第九位、高校合格。
第六位、祖母の死。
第五位、家出。
第三位、大学合格。
第二位と第一位は順番がころころと入れ替わって、恋愛と失恋。
これは角田光代さんの「人生ベストテン」の主人公、「鳩子」の「人生ベストテン」である。
40歳すこし前の鳩子は、眠れない夜に「人生ベストテン」をする。
自分の人生のイベントを名前のとおり並べ連ねてみるのだが、
1位に達する前に眠りにつくことも、ベストテンぜんぶをつくりおえてその人生を前にしてさらに眠れなくなることもどちらもある。
いずれにせよ鳩子の人生の主だったできごとは、すべて18歳までに集約されているのだ…
それがこの小説の、最初のあたりに描かれていることである。
(小説の最中に起こった出来事で、この人生ベストテンには久しぶりに変化が訪れる)
この小説の如何はともかくとして
私がふうんと思ったのは、人生ベストテンをつくる、という行為そのものと、
では、私の人生ベストテンはなんだろう?ということだ。
私の33年とちょっとの人生にも
エポックメイキングのようなものはいくつか存在していて、
ちょっと思い起こしてみると、
たとえば
・高校生のとき、実家の家業が倒産(正確には特別清算)
・大学合格
・会社に入る
・大学のときの恋人の死(これは30歳のころ)
・病気になった(去年)
(順不同)
とかそんなあたりになってくるだろうか。
小説の主人公は18歳までが多いという設定だが、
私の人生ベストテンは現在に至るまで万遍ない。
こうしてベストテンをつらねてみると
いずれもそのことできごとそのものよりも、
そのことによって引き起こされたなにか、
変わったなにか、得たものうしなったものの大小、
のほうに意味があることに気づく。
たとえば会社や大学に入ったことなんてたいした出来事ではないのだが
会社に入ったことで得た経験は
やはりあの会社に入らなかったら得られなかったと思う部分が大きいし、
得てよかったと思える経験だ。
この日記にも出てくるもっとも仲のよい友人たちは、
みなこの会社、もしくは大学がきっかけになる。
家業が倒産したことは物理的にいろいろな事態を引き起こし
すわ一家離散か?とか夜逃げ?とか
社員さんに血祭りにあげられる祖父と父とか
いざというときに出るひとの本性とか(良いも悪いも両方)、
そういういろいろなものを目の当たりにしたりして
私は女子高生なのに日々切羽詰ったりなるほどと学習したり、
そのあおりを受けて(?)
大学のときは生活費を稼ぐためにバイトばかりしていたが、
それらのことが一緒くたになって、経験、という感じである。
(そうしてそれよりも、ン億円の借金を田舎の堅気商売にもかかわらず10年でこつこつと完済した父を心から尊敬する)
病気になったことも、そのものよりも
病気で変わった人生観はものすごく強烈で
いまでも私を苦しめ、あるいはたすけている。
など。
それにしても恋愛、とか失恋、とかが
もっとたくさん浮かぶのかと思っていたのだが
意外や意外、人生ベストテン、には入ってこない(気がする)ので驚いた。
もしかしたらそのときどきの気分によるのかもしれないが、
私にとっては恋愛はもっとも支配的で至上なものだと思っていたので
迷わずランクインすると思っていたのだ。
過去に出会いお付き合いをしたひとたちのことは
こんなにもとてもよく憶えているし
そのときどきの時間や生活や私自身に影響を与えているにもかかわらず。
不思議である。
結婚でもしていればまた違うのだろうか。
どうだろう。
などということを。
本の筋とは関係がないのだが
考えてみたりした。
人生というのはいろいろだ。
どんなしがないと思える一個人にも
いくつかのイベントは存在し
そのイベントに意味のあるないを決めるのは
結局は自分自身なのだ。
第六位、祖母の死。
第五位、家出。
第三位、大学合格。
第二位と第一位は順番がころころと入れ替わって、恋愛と失恋。
これは角田光代さんの「人生ベストテン」の主人公、「鳩子」の「人生ベストテン」である。
40歳すこし前の鳩子は、眠れない夜に「人生ベストテン」をする。
自分の人生のイベントを名前のとおり並べ連ねてみるのだが、
1位に達する前に眠りにつくことも、ベストテンぜんぶをつくりおえてその人生を前にしてさらに眠れなくなることもどちらもある。
いずれにせよ鳩子の人生の主だったできごとは、すべて18歳までに集約されているのだ…
それがこの小説の、最初のあたりに描かれていることである。
(小説の最中に起こった出来事で、この人生ベストテンには久しぶりに変化が訪れる)
この小説の如何はともかくとして
私がふうんと思ったのは、人生ベストテンをつくる、という行為そのものと、
では、私の人生ベストテンはなんだろう?ということだ。
私の33年とちょっとの人生にも
エポックメイキングのようなものはいくつか存在していて、
ちょっと思い起こしてみると、
たとえば
・高校生のとき、実家の家業が倒産(正確には特別清算)
・大学合格
・会社に入る
・大学のときの恋人の死(これは30歳のころ)
・病気になった(去年)
(順不同)
とかそんなあたりになってくるだろうか。
小説の主人公は18歳までが多いという設定だが、
私の人生ベストテンは現在に至るまで万遍ない。
こうしてベストテンをつらねてみると
いずれもそのことできごとそのものよりも、
そのことによって引き起こされたなにか、
変わったなにか、得たものうしなったものの大小、
のほうに意味があることに気づく。
たとえば会社や大学に入ったことなんてたいした出来事ではないのだが
会社に入ったことで得た経験は
やはりあの会社に入らなかったら得られなかったと思う部分が大きいし、
得てよかったと思える経験だ。
この日記にも出てくるもっとも仲のよい友人たちは、
みなこの会社、もしくは大学がきっかけになる。
家業が倒産したことは物理的にいろいろな事態を引き起こし
すわ一家離散か?とか夜逃げ?とか
社員さんに血祭りにあげられる祖父と父とか
いざというときに出るひとの本性とか(良いも悪いも両方)、
そういういろいろなものを目の当たりにしたりして
私は女子高生なのに日々切羽詰ったりなるほどと学習したり、
そのあおりを受けて(?)
大学のときは生活費を稼ぐためにバイトばかりしていたが、
それらのことが一緒くたになって、経験、という感じである。
(そうしてそれよりも、ン億円の借金を田舎の堅気商売にもかかわらず10年でこつこつと完済した父を心から尊敬する)
病気になったことも、そのものよりも
病気で変わった人生観はものすごく強烈で
いまでも私を苦しめ、あるいはたすけている。
など。
それにしても恋愛、とか失恋、とかが
もっとたくさん浮かぶのかと思っていたのだが
意外や意外、人生ベストテン、には入ってこない(気がする)ので驚いた。
もしかしたらそのときどきの気分によるのかもしれないが、
私にとっては恋愛はもっとも支配的で至上なものだと思っていたので
迷わずランクインすると思っていたのだ。
過去に出会いお付き合いをしたひとたちのことは
こんなにもとてもよく憶えているし
そのときどきの時間や生活や私自身に影響を与えているにもかかわらず。
不思議である。
結婚でもしていればまた違うのだろうか。
どうだろう。
などということを。
本の筋とは関係がないのだが
考えてみたりした。
人生というのはいろいろだ。
どんなしがないと思える一個人にも
いくつかのイベントは存在し
そのイベントに意味のあるないを決めるのは
結局は自分自身なのだ。