いい天気。
自転車を買ってサイクリングがてら高田馬場へ。

自転車に乗るのはほんとうに久しぶりで
のりかたを忘れていないかな?と思ったのだけれども
こういうものは忘れないものらしい。

中学校も高校も自転車通学だった。
中学校は20分くらい、高校は15分くらい。
田舎の道を自転車に乗って通った。

たんぼのなかのあぜ道をとおって中学へ。
りんご畑を抜けて土手を通って橋をわたって
隣町の高校まで。

高校のときなどは天気がいいと途中で行くのがいやになって
誰もいない河原で川の流れをずっと見ていた。
とんびがくるくると舞っていて
のどか以上になにもない。

そういえば高校に行く通学路にある橋は
洪水で増水になると川のしたにもぐってしまうという代物で
だから大雨の翌日は、これで学校にはいけないや!と
がっかりするようなわくわくするような気持ちになったものだ。
(ほんとうはおおまわりをして違う橋を渡れば通えたので
同じ高校に通う兄などは無遅刻無欠席だった。大違いだ)

自転車に乗るとそんなことを思い出す。
どこか昔に帰ったようなそんな気持ち。

一方で自転車に乗る視線の高さをすっかり忘れているせいで
いつもの街も違って見えてあたらしい。

少し前を恋人が走っていて
ときおり振り返って私を見る。
そんな新鮮なしぐさ。

冬の自転車はとても寒くて
とちゅう、不意にあったソーキそば専門のお店で
八重山そばを食べた。
石垣出身というカップルがやっているお店。
たっぷりとそばを食べてすっかりあたたまって
そうしてまた寒い道をあたたかい家に戻る。
冬の日のサイクリング。