恋人が京都に帰省している。
明日の朝早くから法事があるので、
今夜から出かけていき、土曜日の夕方か夜に帰ってくる。

ふたりで一緒に住むようになってから
ひとりの夜ははじめてで、
ひとり暮らしだったときはひとりの夜のことのほうが多かったのに、
そうしてひとり暮らしの時期のほうが圧倒的に長いのに
ひとりよりふたりでいることにこんなにも慣れていることに驚く。

今夜もいないし明日もいない。
なんてことだ!
そのことに愕然として、先週くらいからどうもいろいろと上の空だったのだが。

お互いに忙しくしているからひとりでいる時間の方がいつも多いし
一緒にいたって違うことをしていることがほとんどだし
なによりもひとりがきらいなわけでもないのに。
なんてことだ!
ほんとうに愕然とする。愕然としながらひとりで家にいる。

新幹線座れたとか京都に着いたとかいうメールがくると
そのたびにとてもうれしい。
だいたいひどい連絡不精な恋人なのに、
それでもこうして連絡がくるということは一緒に住んでいるうちに少しは感化されてきたのだろうか。

本を読んだりメールをチェックしたり日記を書いたりするのだが
どうにもなんだか落ち着かない。
明日は仕事をがっつりやらなくちゃならないし
明後日にはもう恋人が帰ってくるというのに。

帰ってくるまでに家をぴかぴかに磨いておこうかなとか
帰ってきた日の夜のご飯はやっぱり好物のものにしなくちゃねとか
そんなことばかり考えてしまう。考えている。