きもののお稽古に行く。
今回は、名古屋帯でお太鼓をむすぶの日。

きもののことはまだぜんぜん詳しくないのだが、
きものそのものにも格があるように、帯にも格がある。
結婚式やお茶会に着ていくような格の高いものもあれば、
お稽古事や街着となるような普段づかいのものもある。
結婚式も身内なのか友だちなのかによっても着ていけるものが違う。
もちろんなんだって着ていったってそれは最終的には自分の判断なのだが、
それは礼儀を知らない、恥ずかしい存在ということになる。

で、名古屋帯というのは、街着のようなもの。
お太鼓は、もっともポピュラーな帯の結びかたである。

帯を結ぶ練習の日といったって、まずきものを着ないと帯は結べない。
先週のはつげいこ以来、先生のいいつけを守り家ではまったく復習をせずにお稽古にのぞんでいたので、
きもののきかたをすべて忘れていたらどうしようと不安に思っていたのだが、
意外にもほとんどきちんと憶えていてびっくりとする。

からだで憶えるというのはこういうことか、
はたまた好きで興味があるせいか。

もちろん憶えているからといって上手にきられるわけではなく、
そこのところは先生がきれいになおしてくれるのだが。

さて帯をむすぶ段になり、
これはもうとてもびっくりしたのだが、洋装の生活ではありえないような手や腕の動きをするのだ。
自分ではからだは柔らかいほうだと思っていたのだが、帯を結ぶということにいたっては、
がっちがちである。こなれてきたら大丈夫なのだろうが。

明日は筋肉痛になるわよーと先生は明るくおっしゃっていて、
確かに腕の筋肉が既に痛い。
これはきものを続けたら二の腕が引き締まるのでは!!!と思うものの、
帯をむすぶことに慣れたらさっさと締められてしまうだろうから、そんなこともないだろう。

帯を結び、帯揚げや帯締めもしめるところまでを二度繰り返して、今日のお稽古はおしまい。
先週も一緒だった女の子と顔を見合わせ、ふたりでためいき。
疲れましたね、うん大変だね。。。

その子はどう見ても20代前半、下手したら10代後半のようにも見える、
ほっそりと華奢でかわいらしい女の子である。
先日はお母さまのおきものという素敵なきものと帯を持ってきていて、
今回持ってきていた深緑の紬と真紅の名古屋帯もとても似合っていてすごくうらやましい。

きものをたたんだ後に、先生やその子とはなしをしていたら、
その子は12月に自分できものを着てレストランに行くので、それまでに着られるようになりたいのだといっている。

あらいいわね、お友だちといらっしゃるの?と先生。

いえ、主人となんです。

・・・・・・。(私)
しゅじんと?え、この子、けっこんしてるの?(もちろん私の心の声)

確かにこんな時間に優雅にお稽古をしているなんて、ふつうはあり得ないし、
どこかのお嬢さんかしら?と思っていたのだが、
どうやら専業主婦だったようだ。

こんなかわいらしい奥さんがいるダンナさんを見てみたい。
と下世話にも思いつつ、お教室を後にするのだった。

そうして今日、私がお教室で借りたきものもまったく似合わなかった。
先週とは違う、薄い水色の紬のきもの。
どうもブルー系のきものが似合わない気がしてきました。
洋服は、紺とかブルー系の色は好きだしよく着るんだけれども、
なんで似合わないんだろう。
きものだと支配色の面積が増えるから、それでなのだろうか。