両親は隣の祖母の家(実家とは廊下つづきでつながっている)にもう詰めていて、
実家には兄弟たちと伯母がいて、少し話をする。
伯母は先日結婚をした従妹の母親で、私の母の姉にあたるひと。
もっとも仲がよい親戚だ。

さて時間になったので、祖母宅へ。
奥座敷にはずらりと親戚が集まってお茶を飲んでいる。
まずはひとりひとりに手をついてご挨拶。
こういう空気はとても苦手である。

今回は七回忌ということなので、あまり大げさにはせずに、ほんとうに近しい親族のみが集まっての法要。
父の妹夫婦とか、祖父の従弟のおじさまとか、祖母の妹さんなど、知っている人しかいないのだが、この前の法事は見たこともない親戚もいたりしてそういえば大変だったなと思い出す。

みんなにお茶をついだりお菓子を出す手伝いをしたりすこし話をしたりしているうちに、
時間になったのでお寺へお墓参りに。
菩提寺は実家から歩いて1分くらいなので、みんなでのんびりと行く。
お墓は既にきれいに清められていて、草も抜かれ、秋のお花が活けられていた。
きっと祖母か母が早くからきていたのだろう。ご苦労様である。
祖父のお墓と、ご先祖様のお墓(けっこうたくさんある)にそれぞれお線香をあげ、また家に戻り、
今度はお寺さんが家にきて読経。
仏間でみんなで正座。お経をききつつ順順にお香をまわしてお焼香をする、いつものとむらいをおこなう。
お寺の和尚さんは代替わりをして、息子さんがいらしていた。
この息子さん、私よりも5~6歳としうえなのだが、子供のころはちょっとした変わり者で有名で、だから目の前できれいな袈裟を着てすばらしいテノールでお経を唱えているのがなんだか可笑しくて可笑しくてたまらない。
みんなも同じように思っていたらしく、あらー○○(和尚さんの名前)ちゃん、お経上手になったじゃない、ずいぶん立派になってよかったね、とか母やおばたちがお経が終わった後に笑っていたくらいだ。