さてまたもきものです。
ここ数日、寝ても覚めてもきものばかり。
例のひとめぼれをした作家ものの極鮫の江戸小紋がずっと気になりつつも、
やはりそのお値段が足かせとなり、踏ん切りがむつかしい。
なにしろきものにまつわるなにひとつも持っていないので、
帯も帯揚げも帯締めも下着も草履も足袋もぜんぶ買わないといけないのだ。
そのひとめぼれのものを買ったとして見積もってもらうと、
それこそ高級ブランドのワンピースが数枚は買えてしまうお値段になる。
どこぞのお嬢さまでも若奥さまでもなくしがないサラリーマンのわが身のこと。
それはもちろん買えなくはないが、買ったが最後、
とうぶん次の一枚は買えなくなるわ、と要らぬ心配などをしてみたりもする。
今日も今日とて時間が少し空いたので、銀座をぶらり。
こういうときこの街で仕事をしているのは利点でもあり難点でもある。
なにしろ銀座は呉服屋さんだらけ。
目に毒なことこのうえない。
創業何年とうたっているところもあれば新進気鋭のお店もある。
そのなかのひとつにふらりと入ったら、ひとめぼれとは遠いものの、とはいえ気にならなくもない江戸小紋があり、それを見ていたらまたお店の方に話しかけられる。
なにもしらないひとに教えるのが楽しいのよ、とそのお店のかたはいってくださって、とにかく強烈なパワーでお店のひとをフル稼働させ、いろいろと見繕ってくださる。なんと姉妹店に電話をかけて帯を持ってこさせたり。
しかもこのお店、今週いっぱいはセール中だそうで、半額以下で諸々が手に入るのだ。
毎日がセール中のお店も銀座にはなくもないのだが、このお店はそこまでひどいお店でもない。
店員さんのその応対にこころが相当動いたものの、しかしやはりひとめぼれが忘れられず、また若干気になるところもあり、採寸までしてもらいながらもいったん辞去。
会社に戻って仕事を片付けまくったところで、そういえばと、閉店間際の別のお店にちょっと立ち寄ってみることに。
この最後に行ったお店が、私はけっこう好きになる気がするところだった。
反物はもちろんのこと、それにあわせてくれる長襦袢や帯揚げや帯締めなど、店主の女性がささっとあわせてくれるものものが、びしびしっと好きな方向にふれているのだ。
こういうのはとても大切だと思う。
なににつけてもたいていは確固たる好みがあるくせに、
お店のひとが親切で丁寧であればあるほど、
本当はこうしたいという気持ちがいえなくなってしまう。
そんな私にとっては、ひとつひとつ選んでくれるものが最初から的を得ていること、あるいは的の周辺であること、あるいは的をはずしているのに好きになれること、はとても重要だ。
そういう意味で、このお店は本当に当たり、だった。
少なくともいまの私にとっては。
今日は遅い時間に行ってしまってばたばたしてしまったので、
また近々の早めの時間にお邪魔することを約束し、辞去する。
すがすがしい気持ちだ。
これでひとあんしん、という感じ。
友だちからもあせらないようにといわれていたし、
それは重々わかっているのだが、
やはりきものというものが気になっているいま、ほしいのだ、きたいのだ、きてみたいのだという欲望は本当にあらがいがたく、また一方で時間との勝負のなかでどれくらい私のきもちに寄り添えるものが見つかるのだろうか、とも思っていた。
妥協はしたくなかったし。なんにせよ。
このお店は江戸小紋を得意としているそうで、いくつかの反物のなかでもとりわけ江戸小紋のふくら雀や極毛万筋でとても気になる素敵なものがあった。
しかしお店を出掛けに最後に見た極鮫はやはり気になる。
日を改めてじっくり腰をすえて見に行くとしよう。
さてそんな着物デイズですが、
今夜もいえごはん。
秋刀魚、明太だしまき卵、冷奴、野菜サラダ、豆腐の味噌汁、浅漬け。
ちょっとお腹が気になるという恋人のためにも、少なめにしてみました。
ここ数日、寝ても覚めてもきものばかり。
例のひとめぼれをした作家ものの極鮫の江戸小紋がずっと気になりつつも、
やはりそのお値段が足かせとなり、踏ん切りがむつかしい。
なにしろきものにまつわるなにひとつも持っていないので、
帯も帯揚げも帯締めも下着も草履も足袋もぜんぶ買わないといけないのだ。
そのひとめぼれのものを買ったとして見積もってもらうと、
それこそ高級ブランドのワンピースが数枚は買えてしまうお値段になる。
どこぞのお嬢さまでも若奥さまでもなくしがないサラリーマンのわが身のこと。
それはもちろん買えなくはないが、買ったが最後、
とうぶん次の一枚は買えなくなるわ、と要らぬ心配などをしてみたりもする。
今日も今日とて時間が少し空いたので、銀座をぶらり。
こういうときこの街で仕事をしているのは利点でもあり難点でもある。
なにしろ銀座は呉服屋さんだらけ。
目に毒なことこのうえない。
創業何年とうたっているところもあれば新進気鋭のお店もある。
そのなかのひとつにふらりと入ったら、ひとめぼれとは遠いものの、とはいえ気にならなくもない江戸小紋があり、それを見ていたらまたお店の方に話しかけられる。
なにもしらないひとに教えるのが楽しいのよ、とそのお店のかたはいってくださって、とにかく強烈なパワーでお店のひとをフル稼働させ、いろいろと見繕ってくださる。なんと姉妹店に電話をかけて帯を持ってこさせたり。
しかもこのお店、今週いっぱいはセール中だそうで、半額以下で諸々が手に入るのだ。
毎日がセール中のお店も銀座にはなくもないのだが、このお店はそこまでひどいお店でもない。
店員さんのその応対にこころが相当動いたものの、しかしやはりひとめぼれが忘れられず、また若干気になるところもあり、採寸までしてもらいながらもいったん辞去。
会社に戻って仕事を片付けまくったところで、そういえばと、閉店間際の別のお店にちょっと立ち寄ってみることに。
この最後に行ったお店が、私はけっこう好きになる気がするところだった。
反物はもちろんのこと、それにあわせてくれる長襦袢や帯揚げや帯締めなど、店主の女性がささっとあわせてくれるものものが、びしびしっと好きな方向にふれているのだ。
こういうのはとても大切だと思う。
なににつけてもたいていは確固たる好みがあるくせに、
お店のひとが親切で丁寧であればあるほど、
本当はこうしたいという気持ちがいえなくなってしまう。
そんな私にとっては、ひとつひとつ選んでくれるものが最初から的を得ていること、あるいは的の周辺であること、あるいは的をはずしているのに好きになれること、はとても重要だ。
そういう意味で、このお店は本当に当たり、だった。
少なくともいまの私にとっては。
今日は遅い時間に行ってしまってばたばたしてしまったので、
また近々の早めの時間にお邪魔することを約束し、辞去する。
すがすがしい気持ちだ。
これでひとあんしん、という感じ。
友だちからもあせらないようにといわれていたし、
それは重々わかっているのだが、
やはりきものというものが気になっているいま、ほしいのだ、きたいのだ、きてみたいのだという欲望は本当にあらがいがたく、また一方で時間との勝負のなかでどれくらい私のきもちに寄り添えるものが見つかるのだろうか、とも思っていた。
妥協はしたくなかったし。なんにせよ。
このお店は江戸小紋を得意としているそうで、いくつかの反物のなかでもとりわけ江戸小紋のふくら雀や極毛万筋でとても気になる素敵なものがあった。
しかしお店を出掛けに最後に見た極鮫はやはり気になる。
日を改めてじっくり腰をすえて見に行くとしよう。
さてそんな着物デイズですが、
今夜もいえごはん。
秋刀魚、明太だしまき卵、冷奴、野菜サラダ、豆腐の味噌汁、浅漬け。
ちょっとお腹が気になるという恋人のためにも、少なめにしてみました。