朝、強い雨の音でうっすらと目が覚める。
あれは何時くらいだったのだろう。
しばらく雨の音を聴いていてまた眠る。

私は夏にしばしば降る、激しい雨が好きだ。
どうどうと音を立てるような雨。
新緑を濡らす小糠雨も美しいと思うけれども
雨、ということのみで好きなのは、断然、夏の雨である。

なんというか、夏の雨には意志のようなものさえ感じられるように思う。
圧倒的で支配的。
傘なんか持っていても仕方がない。

そうかと思いきや。
降りたいだけ降ったらあとはきっぱりと止むところ。

雨が通ったあとの空が
からりと青くてきれいなところ。

そんなところも。
夏の雨の好きなところ。