晩ご飯をたっぷりと食べた夜はいつも
食後のさんぽに出る。
今夜はとてもあたたかく
空にはぽっかりときれいなまるい月。
3月。今日はすっかりと春の夜の陽気だ。
今夜はいつもよりもとおくの道のりを
のんびりと歩く。夜のさんぽ。
なんだかうきうきとしてしまって、ずっと喋ったりへんな拍子のうたをうたったりしながらてくてくと歩く。
だいたい私は歩きながらいつも「喋っている」そうなのだが(こうしたひとの常にあるように、自分では喋っていないと思い込んでいる)、
「喋らない」で歩いているときもあって、
それは私が眠いとき、なのだそうだ。
確かにそのとおりだ。
私はお休みの日の日中に歩いていると時折(というかわりと毎回)、病的に睡魔に襲われる。
夢遊病者が歩いているみたいなもので、だからそういうときはもちろんだんまりと歩く。
だって意識が朦朧としてくるのだから当たり前だ。
眠くてたまらないのにぺらぺらと喋ったり歌を歌ったりはできない。
だから今夜は「眠くないんだね」とそのひとは笑いながらいう。
失礼しちゃうわ、いつも眠いわけではないのに。
なんてすこしむくれてみたのだけれども、
そんなふうに私のことを私よりも正確に把握していることが
すこしうれしい。すごくうれしい。
月夜のさんぽ。
食後のさんぽに出る。
今夜はとてもあたたかく
空にはぽっかりときれいなまるい月。
3月。今日はすっかりと春の夜の陽気だ。
今夜はいつもよりもとおくの道のりを
のんびりと歩く。夜のさんぽ。
なんだかうきうきとしてしまって、ずっと喋ったりへんな拍子のうたをうたったりしながらてくてくと歩く。
だいたい私は歩きながらいつも「喋っている」そうなのだが(こうしたひとの常にあるように、自分では喋っていないと思い込んでいる)、
「喋らない」で歩いているときもあって、
それは私が眠いとき、なのだそうだ。
確かにそのとおりだ。
私はお休みの日の日中に歩いていると時折(というかわりと毎回)、病的に睡魔に襲われる。
夢遊病者が歩いているみたいなもので、だからそういうときはもちろんだんまりと歩く。
だって意識が朦朧としてくるのだから当たり前だ。
眠くてたまらないのにぺらぺらと喋ったり歌を歌ったりはできない。
だから今夜は「眠くないんだね」とそのひとは笑いながらいう。
失礼しちゃうわ、いつも眠いわけではないのに。
なんてすこしむくれてみたのだけれども、
そんなふうに私のことを私よりも正確に把握していることが
すこしうれしい。すごくうれしい。
月夜のさんぽ。