暫く前に友人がすすめてくれた本を読んだ。

「ハチドリのひとしずく」
という、たった17行の絵本。

あるとき森が火事になり。
われさきにと森に住むどうぶつたちは逃げ出していく。
そんななか、ちいさなちいさなハチドリは、くちばしに水を運んで火を消そうとする。
そのちいさなちいさなくちばしで。

そんなことをしていったいなんになる?と問われたハチドリはこう答えるのだ。

私は、私にできることをしているだけ。

南アメリカの先住民に伝わっているというこのお話は、
とても大切なことをあらわしていると思う。
本じたいは、環境保護へのサジェスチョンとして構成されているけれども。
それだけではなく。それだけではおさまらず。
もっともっとちいさなことから、もっともっとおおきなことまで。
この話はとても大切なことを。
きちんと伝えてくれている。

きっと「ちいさなくちばし」は誰にでもあって。
そうして。それを使うのも使わないのも、私しだい。
私しだいであなたしだい。そんなこと。

そのちいさなくちばしによって森の火事をさらに広げないことはできるかもしれない。
あるいは森の仲間たちも協力してくれるようになるかもしれない。
なにもしないことよりもなにかをすることで満足は得られるかもしれない。
少なくともそれは。なにもせずに後悔よりもずっとましなはずだ。
たとえ森の火事が消えなくても。

たいせつなことは。
だれにでもちいさなくちばしはあるのだということ。

この本を教えてくれたMさん、どうもありがとう。
感謝です。