年末からペットショップに預かってもらっていたハムスターを
やっと引き取りに行ってきた。
なにかとわさわさと取り込んでいて、こんな時期まで預かってもらってしまった。

隣町にあるこのペットショップには。
夏休みや旅行など、何日間か留守にするときにはいつも
ハムスターを預かってもらっている。
とてもやさしくてかわいらしい店員さんと、
ハムスターが大好きなフレンチブルドッグがいるお店。
(本当にハムスターが大好きで、ぺろりと舐めてしまうのだ。でも絶対に齧ったりしない)

すみません、すっかり遅くなってしまって。
と店員さんにいったら、
いえいえ、ぜんぜんだいじょうぶですよー。とにこにことしながら。

コロちゃんは何歳でしたっけ?
と彼女は聞いた。

コロというのはハムスターの名前。
ころころ太っているから、コロ。というのがその由来だ。

えーっと、1歳と半年くらいですかね。
と伝えたら。

そうですか。ちょっとね、歩くときに、ときどきくらくらっとしていますよね。
と、すこーし眉をひそめて彼女はいう。
もうね、腰も曲がってるでしょう?初老ですね、コロちゃん。と。

私が飼っている品種のハムスター、寿命は2年から長くて3年くらい。
飼う前からわかっていたことだけれど。
そのやさしい店員さんのひっそりとひそめた眉から、
かなしい予感をうけとめる。

どうぶつを飼うというのは、そういうことだ。
わかってはいるけれど。

とてもよく憶えている。
池袋のペットショップでコロを見つけたときのこと。
ものすごい雨の日で、大雨のなかを濡れないように持って帰ったこと。
コロと名前をつけたときのこと。
こんなにもよく憶えている。

あとどれくらい一緒に生きられるのかわからないけれども。
でもこの思いや思い出がなくなるわけじゃないから。
これまでと同じように。大切にしようと思う。大切に。