30日、土曜日。午後。東京は快晴。
あと数時間後に、長野へ帰省。
いまは東京駅のすぐそばのホテルのカフェでカプチーノを飲んでいる。
ブラインド越しに青い空がひろがるカフェ。

今年はどんな一年だっただろうか。
ふと思う。いつも思う。
私は私が幸せであるように。生きているのだろうか?
少なくともベクトルは。そちらに向かっているのだろうか?

たくさん仕事をしたなあと思う。
去年のいまごろは、以前の部署で大きなプロジェクトを動かしていた。
始発まで家に帰れないというのもざらだった。
そのプロジェクトが終わり、4月に異動をした。
仕事内容が変わったこともあり、結構必死に仕事をしたと思う。
新しく憶えなければいけないこともたくさんあった。
そして気がつけば12月。
もう会社を辞めよう。この仕事は辞めよう。
そう思い続けて何年も経つけれど。
いまは少なくとも次の10月まではこの仕事と立場でがんばることにしている。
いま辞めたら。すべてが中途半端に終わってしまうから。

何回か旅に出た。おいしいものも食べに行った。
新しい素敵なお店も見つけたし、以前から知っている好きなお店はますます好きになった。

大切なひとたちは大切なままだ。
変わらずにそこにいる。

いくつかのいまの積み重なりが未来をつくるとするならば。
私の未来はきっと明るい。いつだって明るい。
だって私のいまは、幸せなことがいっぱいだから。
それはもちろんかなしいこともくやしいこともつらいこともあるけれど。
それでもやっぱり総じて幸せだと思うから。

部署でつくる年賀状に、来年の抱負を漢字一字で提出することになっていて。
私は自分の名前の漢字を一字とり。「緒」という字をしたためた。

いまと未来をむすぶこと。
だれかとだれかをむすぶこと。
自分とだれかをむすぶこと。
一緒。

そんな思いをこめて。
来年という一年を過ごしたいと思う。

新幹線の時間が近づいている。


sky_tokyp

ホテルのカフェから見える東京の空。