そういえば、先週また銀座嵯峨野に行ってきた。
今度は会社の後輩と一緒。今年会社に入ったばかりの新人だ。
私の部署はメンター制とかいうものがあって、彼女は私のメンティーである。
仕事もそうだし仕事以外の、会社とか働くこととか仕事以外のプライベートなことも相談に乗ったり、日ごろからそれとなく気を配り、様子がおかしそうなときは…たとえば仕事が過度にきつそうだとか、疲れていそうだとか…フォローもすれば上司に仕事のバランスを適正にしてほしいと進言したりもする。
まあそんな役どころである。

ときどき彼女とふたりでご飯を食べたり飲みに行ったりする。
ガス抜きをしてあげることも必要だし、飲みながらのほうが話しやすいこともある。

そんなわけで嵯峨野。
彼女が松茸の土瓶蒸しを食べたいというので、店主にお願いをしておいた。
これまでまともに松茸を食べたことはないし、土瓶蒸しははじめてだという。
まあ昨日まで学生だった子が、日常的にそんなものを食べているたら、こちらもやっていられない。

嵯峨野に着いたらご主人が、
入れておきましたよ、名残りの松茸。と声をかけてくれた。

いくつかの注文のあとに出てきた土瓶を前に、
たくさん松茸入れておいたからね、と板さんが耳打ち。
確かに土瓶のなかには本当にいっぱいに松茸が入っていて、ご主人と板さんの心遣いにすっかりと嬉しい気持ちになった。
名残りの松茸はあふれんばかりの香りに少しほろ苦さが加わって、
ああもう秋も終わりなんだなあと思う。
旬の名残りの松茸。

後輩も素直に喜んでくれて、こういう反応を示してくれる子はいいなあと思う。
ちなみに彼女の妹さんは祇園でバーを経営している。
まだハタチそこそこなのに。すごい。
京都に行った際はぜひお邪魔してみようと思う。