友人と待ち合わせをしていた。
場所は恵比寿駅。
時間の目安は決めておき、お互いに到着したら連絡をとりあおうというようなゆるい感じの待ち合わせ。
20分ほど早めに着いたので、アトレ(駅ビル)の上階で本を見たり洋服を見ることにした。
30分以上時間があればお茶でも飲むところだけれど、20分というのは微妙な長さなのである。
私はどういうわけかデパートのなかや道を目的なく歩いていると
ものすごく眠くなる習性があって、
したがってその日もやはり睡魔がおそってきた。眠くて眠くてたまらない。
どこか座れるところはないか、たとえ5分でも仮眠したい…と半分朦朧としながらうろうろしていたところへ友人から到着の電話が入る。
いま着いた、○○で待っているねと、
ざわつく電話ごしで彼女は言っているのだけれど、眠いしまわりが煩いしで全然聞き取れない。
まあおそらくは改札を出たところか恵比寿像のあたりだろうと見当をつけ、アトレのエレベーターを降りていくことにした。
恵比寿駅を利用したことのあるひとなら知っていると思うけれど、あのアトレの2階だか3階から外に出る、長いエレベーターである。
通常、ひとを待たせている状態の私は、エレベーターは歩いて昇ったり降りたりする。
しかしこの如何ともしがたい眠気のなかでエレベーターを歩いて降りることはできず、静止側に立った。
ねむい。ねむすぎる。
折角友人と会うのに、どうしたものか。
とりあえず待ち合わせ場所に着く前にはしゃきっとせねば。
多分そんなようなことを思いつつぼーっとエレベーターに乗っていたと思う。
地上に降り立つと、恵比寿像もしくは改札前にいるはずの友人が、エレベーターの真下に立っていて、私を見ているではないか。
ナオどうしたの?すっごく疲れた顔してるよ。
と、ものすごーく心配そうに(たぶん)彼女はいう。
いやー疲れてはいないんだけど、眠くてー。ごめんー。
と、もう十年来の友だちだからそこは正直に告白したのだけれど、疲れた顔という言葉に軽くショックを受けたりする。
なんていうか、「疲れた顔」というフレーズは、30代も半ば過ぎくらいのオトナの女性にふさわしいというかなんというか。
いやもう30代も半ば目前なので、私にもふさわしいといえばふさわしいんだけどな。でもなんだかひっかかるよね。
それにそもそも疲れた顔を(正確にいえば眠い顔なんだけど)、こんなふうに無防備にさらしたりしちゃいけないなあ。
なんてことを思いながら。
魚がおいしい赤提灯のお店に移動して、
さんざんぱら飲んで食べて喋って楽しい夜を過ごしたのだった。
場所は恵比寿駅。
時間の目安は決めておき、お互いに到着したら連絡をとりあおうというようなゆるい感じの待ち合わせ。
20分ほど早めに着いたので、アトレ(駅ビル)の上階で本を見たり洋服を見ることにした。
30分以上時間があればお茶でも飲むところだけれど、20分というのは微妙な長さなのである。
私はどういうわけかデパートのなかや道を目的なく歩いていると
ものすごく眠くなる習性があって、
したがってその日もやはり睡魔がおそってきた。眠くて眠くてたまらない。
どこか座れるところはないか、たとえ5分でも仮眠したい…と半分朦朧としながらうろうろしていたところへ友人から到着の電話が入る。
いま着いた、○○で待っているねと、
ざわつく電話ごしで彼女は言っているのだけれど、眠いしまわりが煩いしで全然聞き取れない。
まあおそらくは改札を出たところか恵比寿像のあたりだろうと見当をつけ、アトレのエレベーターを降りていくことにした。
恵比寿駅を利用したことのあるひとなら知っていると思うけれど、あのアトレの2階だか3階から外に出る、長いエレベーターである。
通常、ひとを待たせている状態の私は、エレベーターは歩いて昇ったり降りたりする。
しかしこの如何ともしがたい眠気のなかでエレベーターを歩いて降りることはできず、静止側に立った。
ねむい。ねむすぎる。
折角友人と会うのに、どうしたものか。
とりあえず待ち合わせ場所に着く前にはしゃきっとせねば。
多分そんなようなことを思いつつぼーっとエレベーターに乗っていたと思う。
地上に降り立つと、恵比寿像もしくは改札前にいるはずの友人が、エレベーターの真下に立っていて、私を見ているではないか。
ナオどうしたの?すっごく疲れた顔してるよ。
と、ものすごーく心配そうに(たぶん)彼女はいう。
いやー疲れてはいないんだけど、眠くてー。ごめんー。
と、もう十年来の友だちだからそこは正直に告白したのだけれど、疲れた顔という言葉に軽くショックを受けたりする。
なんていうか、「疲れた顔」というフレーズは、30代も半ば過ぎくらいのオトナの女性にふさわしいというかなんというか。
いやもう30代も半ば目前なので、私にもふさわしいといえばふさわしいんだけどな。でもなんだかひっかかるよね。
それにそもそも疲れた顔を(正確にいえば眠い顔なんだけど)、こんなふうに無防備にさらしたりしちゃいけないなあ。
なんてことを思いながら。
魚がおいしい赤提灯のお店に移動して、
さんざんぱら飲んで食べて喋って楽しい夜を過ごしたのだった。