秋の遠足シーズンらしい。
リュックサックを背負った子どもたちを通勤途中にときどき見かける。
私は遠足の予定表が配られると同時に、そこに書かれた「もちもの」をリュックサックにつめておくような子どもだった。
遠足が楽しみだったわけではまったくない。
準備をすすめていたのは単に心配性だったからで、
遠足は疲れるから嫌い。という、いささか子どもらしくない子どもだった。
そんな大嫌いな行事のなかで唯一楽しみだったのは、お弁当。
私のお弁当は朱塗りのお重で、もちろん小学生用だからとても小さなものだったけれども、それでもキャラクターの絵柄がついたようなクラスの子たちのお弁当のなかでは群を抜いて大人っぽいもので(と当時は思っていて)、とても気に入っていた。
お昼の時間になって。
公園や湖のほとりや広場やらで、クラスの友だち何人かで集まってシートを広げて。
布にくるまれたお弁当箱をリュックサックから出す、あのどきどきとした感じ。
お弁当の中身は母と一緒に作ったり自分で詰めたものだから分かりきっているんだけれど、でも蓋を開ける瞬間はいつもちょっとわくわくするものなのだ。
大人になったら欲しいもののひとつに、ピクニックセットがあった。
籐のバスケットにカトラリーなんかが入っている、あれである。
若草物語とか赤毛のアンとか、子どものころに読んでいた物語の挿絵にたいてい一度は登場する、ピクニックセット。
女の子にはあれに憧れているひとは多いのではないかと思う。
いまでもちょっと憧れているものの。
実際にピクニックに行く回数は少ないし、行くとしてもお弁当箱とかありあわせの入れものに詰めてしまうから、いつだってまあいいか、とあとまわしになってしまう。
そうしていまだにピクニックセットは持っていない。
気持ちがいい秋空のもと、ふかふかした芝生のある公園でピクニックセットを広げたら、
とても気持ちがいいだろうなあと思う。
朝からはりきっておかずをたくさん作って。
いつかの週末に。
おべんと持って、ピクニックへ。
リュックサックを背負った子どもたちを通勤途中にときどき見かける。
私は遠足の予定表が配られると同時に、そこに書かれた「もちもの」をリュックサックにつめておくような子どもだった。
遠足が楽しみだったわけではまったくない。
準備をすすめていたのは単に心配性だったからで、
遠足は疲れるから嫌い。という、いささか子どもらしくない子どもだった。
そんな大嫌いな行事のなかで唯一楽しみだったのは、お弁当。
私のお弁当は朱塗りのお重で、もちろん小学生用だからとても小さなものだったけれども、それでもキャラクターの絵柄がついたようなクラスの子たちのお弁当のなかでは群を抜いて大人っぽいもので(と当時は思っていて)、とても気に入っていた。
お昼の時間になって。
公園や湖のほとりや広場やらで、クラスの友だち何人かで集まってシートを広げて。
布にくるまれたお弁当箱をリュックサックから出す、あのどきどきとした感じ。
お弁当の中身は母と一緒に作ったり自分で詰めたものだから分かりきっているんだけれど、でも蓋を開ける瞬間はいつもちょっとわくわくするものなのだ。
大人になったら欲しいもののひとつに、ピクニックセットがあった。
籐のバスケットにカトラリーなんかが入っている、あれである。
若草物語とか赤毛のアンとか、子どものころに読んでいた物語の挿絵にたいてい一度は登場する、ピクニックセット。
女の子にはあれに憧れているひとは多いのではないかと思う。
いまでもちょっと憧れているものの。
実際にピクニックに行く回数は少ないし、行くとしてもお弁当箱とかありあわせの入れものに詰めてしまうから、いつだってまあいいか、とあとまわしになってしまう。
そうしていまだにピクニックセットは持っていない。
気持ちがいい秋空のもと、ふかふかした芝生のある公園でピクニックセットを広げたら、
とても気持ちがいいだろうなあと思う。
朝からはりきっておかずをたくさん作って。
いつかの週末に。
おべんと持って、ピクニックへ。