上野/秋祭り/ホテル・ルワンダ。

久しぶりに上野に行った。
所要で日暮里に行った帰り道、折角だからと途中下車をしてアメ横をぶらぶらする。

お腹が空いていたのでケバブとアメ横焼きを食べた。
この取り合わせは、上野に来るたびに食べている。
家とか家の近所で食べたらあまりおいしくないんじゃないかと思うのだけれど、上野の雑踏のなかで食べるケバブとアメ横焼きはそれはそれはおいしいものなのだ。

19時をまわっていたせいか上野の喧騒はもう佳境をとうに過ぎていて、
だからどちらのお店も並ばずにすんだ。
戦利品をぱくぱくと食べる。やっぱりおいしい。

ちなみに上野のアメ横焼き、平均すると一日100万円くらい売れるのだそうだ。
一日100万円ですよ。それも毎日×ほぼ365日。ううむ。

この週末はあちこちで秋祭りをやっていて、遠いほうから太鼓や笛の音が聞こえてきた。
夜の散歩の途中では、神輿をかついだ一行とすれ違ったりもした。
秋の夜のお祭りはどうしてこんなにもの悲しいのだろう。
ぎゅっとこころをつかまれたような。

やっとホテル・ルワンダを見た。

ホテル・ルワンダは、ルワンダで起きた民族の対立におけるエピソードを通して。
民族。人種。戦うこと。守ること。死ぬこと。生きること。その意味。
そんなことを深く描いた作品だ。

映画によると。
そのとき国連軍は、そして世界は。積極関与をせず内戦を放置した。
誤解を恐れずにいうならば、彼らがアフリカンだから。
その地には、石油や資源がないから。
その結果、100万人ものひとびとが虐殺されたのだそうだ。

内戦が起こったのは十数年前。
このいまなお続く史実について、私にはうっすらとしか記憶がない。
そのことをとても恥ずかしく思う。

同じようなことは世界のあちこちで…もちろん日本でも、そうしてもっと小さな単位でも、たくさん起きているのだろう。
日常という枠のなかでは見えないなにか。

私はなるべくたくさんのものを見るようにしたいし、
公平な目とこころで理解をしたいし、それを判断する力がほしいと思う。
そうしてまずは大切なひとたちを大切にする。
そのことをいつも忘れないでいようと思う。