先日友人と食事に行ったときに、とても怖い話を聞いてしまった。
オフィスとオフィスビルにまつわるとてつもなく怖い話。
彼女は同じ会社の同期だから、まあつまるところ私の会社に関する怖い話、なのである。
もう二度とひとりでオフィスにいられない。
もはや深夜残業も休日出勤もできないだろう。もともとしたくてしてるわけではないけれど。
私は怖い話が本当に大嫌いなのだ。
ホラー映画とか。怪談とか。本当にありえない。
私の末弟は子どもの頃から異常に物の怪や幽霊のような話が大好きで、小学5年生の誕生日祝いには、日本妖怪絵図(現代のマンガとかではなく、江戸時代とかもっと前の時代に書かれた絵巻や屏風絵を集めためちゃくちゃリアルな描写の本だ)をプレゼントしたほどだ。
その手の話が好きなひとはいるものなので、弟も単純に好きなだけなのかと思っていたのだけれど。
弟は好きなのではなく興味があったというか、実際にいろいろなものが見えてしまっていたらしい。
子どものころ、私の家はみんな同じ部屋で寝ていたのだけれど。
毎晩のようにまわりを怖いものがぐるぐるしていたり、得体の知れない何かが胸の上に乗ってきたりしたそうで。
お母さん、ナオちゃん、助けて。
と何度呼んでも誰も起きてくれなかった、と大人になってから末弟は告白した。
かわいそうなことをしてしまった。
でも弟がそんなことに巻き込まれているなんて気づかなかったのだ。
なんでもっと早く教えてくれなかたの?といったら、
そんなこと相談したって信じてくれないと思ったから、と弟はいった。なんだか健気。
まだ彼が学生の頃、汐留とか東京駅近辺の再開発のビル工事の現場によくアルバイトで入っていた。多くは見張り番?のような仕事だったらしい。
深夜の2時とか3時くらいに、よく携帯が鳴った。
誰かと思うと弟で、
ナオちゃんまた出ちゃったよ。怖いからこのまま話していてもいい?
とかいいつつ、いま見たものについて詳細に語ろうとする。
怖くてたまらないから誰かに話してしまいたいという気持ちもよくわかるけれど、私も家でひとりでそんな話を聞いたって怖くてたまらないから、お願いだから違う話しようよそうじゃないと切っちゃうよ、と脅したり懇願したりしたものだ。
大人になればなるほど見えなくなってくるものらしく、最近は殆ど見ないといっていた。
見えないにこしたことはないと思うので、大人になるというのはそれだけでもいいものだと思う。
だって大人になったって、もしも見えてしまったらとても怖いもの。
オフィスとオフィスビルにまつわるとてつもなく怖い話。
彼女は同じ会社の同期だから、まあつまるところ私の会社に関する怖い話、なのである。
もう二度とひとりでオフィスにいられない。
もはや深夜残業も休日出勤もできないだろう。もともとしたくてしてるわけではないけれど。
私は怖い話が本当に大嫌いなのだ。
ホラー映画とか。怪談とか。本当にありえない。
私の末弟は子どもの頃から異常に物の怪や幽霊のような話が大好きで、小学5年生の誕生日祝いには、日本妖怪絵図(現代のマンガとかではなく、江戸時代とかもっと前の時代に書かれた絵巻や屏風絵を集めためちゃくちゃリアルな描写の本だ)をプレゼントしたほどだ。
その手の話が好きなひとはいるものなので、弟も単純に好きなだけなのかと思っていたのだけれど。
弟は好きなのではなく興味があったというか、実際にいろいろなものが見えてしまっていたらしい。
子どものころ、私の家はみんな同じ部屋で寝ていたのだけれど。
毎晩のようにまわりを怖いものがぐるぐるしていたり、得体の知れない何かが胸の上に乗ってきたりしたそうで。
お母さん、ナオちゃん、助けて。
と何度呼んでも誰も起きてくれなかった、と大人になってから末弟は告白した。
かわいそうなことをしてしまった。
でも弟がそんなことに巻き込まれているなんて気づかなかったのだ。
なんでもっと早く教えてくれなかたの?といったら、
そんなこと相談したって信じてくれないと思ったから、と弟はいった。なんだか健気。
まだ彼が学生の頃、汐留とか東京駅近辺の再開発のビル工事の現場によくアルバイトで入っていた。多くは見張り番?のような仕事だったらしい。
深夜の2時とか3時くらいに、よく携帯が鳴った。
誰かと思うと弟で、
ナオちゃんまた出ちゃったよ。怖いからこのまま話していてもいい?
とかいいつつ、いま見たものについて詳細に語ろうとする。
怖くてたまらないから誰かに話してしまいたいという気持ちもよくわかるけれど、私も家でひとりでそんな話を聞いたって怖くてたまらないから、お願いだから違う話しようよそうじゃないと切っちゃうよ、と脅したり懇願したりしたものだ。
大人になればなるほど見えなくなってくるものらしく、最近は殆ど見ないといっていた。
見えないにこしたことはないと思うので、大人になるというのはそれだけでもいいものだと思う。
だって大人になったって、もしも見えてしまったらとても怖いもの。