すごく嬉しいことがあったので、昨日は少しお酒を飲んだ。
とてもいい夜だ。


私はそのひとにいいことがあると嬉しい。
自分にいいことがあるのと同じくらいに。

それに今回のいいことは特A級の〝いいこと〟だった。
嬉しい。だから二人で祝杯をあげた。


ひとは誰でも、このいい状態が長く続くようにと願うだろう。
でもそれはちょっと違う。
今日がいい日で。明日がいい日で。明後日がいい日で。
一週間。一ヶ月。一年。十年。
その〝いいこと〟があった〝いい日〟を積み重なることが大切なのだ。

きっと。


だから今日がいい日であるといいなと思う。
そのひとにとって。大切なひとにとって。そしてもちろん私にとって。


それにしてもいい夜だ。

嬉しくて嬉しくてずっとにこにこしてしまった。

ナオのほうが私より嬉しそうだよ?とそのひとにいわれた。

本人よりも嬉しいということはないだろうけれど

じっさい同じくらいには嬉しいかもしれない。


気がついたら終電もなくなってしまった。

そんなわけで夜更けのタクシーに乗る。
楽しい夜はすぐ更ける。


なんだか恋人と話がしたくなったので。

タクシーのなかから電話する。


本当にとてもいい夜だ。