夕方、大雨が降った。雷もびかびかしていた。
歩いて10分弱のビルで打ち合わせがあったので
私と後輩の男の子は雨のなかを街に出た。


こういう土砂降りの雨のとき、
傘は役に立たない。


そもそも私はサンダルだったし後輩はオレンジ色のメッシュのスニーカーを履いていた。
後輩の傘は半分壊れていたし、私はいつも持ち歩いているラップトップのパソコンを守るのに必死だった。


雨すごいよーとか靴に水がたまってますーとか寒いーとか助けてーとか
ふたりでわあわあいいながら歩いた。
なぜかおかしくて大声で笑いあった。


そんな今日の夕方の話をなにかのついでに友だちにメールしたら。


大雨のなかで大声を出すのって好き。
どうせなにも聞こえないくらいの大雨。


という返事がきた。
どうせなにも聞こえないくらいの大雨。
なんだかいい言葉だ。