先週の土曜日。
恋人と上野公園へお花見にいく。
上野の界隈は。
恋人と。まだ恋人どうしではなかったときに。はじめてデートした場所で。
だからいまでもときどき上野に行く。
アメ横で買い物をしたり(絶対にアメ横焼きとケバブを食べる)。
どうぶつえんに行ったり。
コリアンタウンで焼肉を食べたりする。
上野に行くたびに恋人は。
なんや懐かしいな。といい。
ほんと懐かしいね。と私はこたえる。
ふたりで歩く上野。
桜の季節の上野公園は。とてもとても混んでいて。
私と恋人はそのなかを。
たくさんのひとたちがおおきなビニールシートを敷いてお弁当を広げているのをのぞいたり。
屋台をひやかして烏賊や鮎の塩焼きやウィンナーや唐揚げを半分こしながら食べたり。
お座敷のあるお店で休んだりして過ごす。
あたまの上にはずっと桜並木が続き。
時折はらはらと花びらが落ちてくる。
ぽかぽかと晴れてあたたかい。
空がきれいな春の一日。
不忍池の近くのとてもきれいな桜の前で。
ふたりで並んで写真を撮る。お花見の記念の写真。
そうして撮れた写真を見ると。
恋人と並んで笑う私の顔は。
なんだかいつもよりまんまるにうつっていて。
ちょっとこの顔いつもよりまんまるじゃない?というと。
こんなもんちゃう?と恋人がこたえる。
こんなもんかなあ。そうかなあ。
なんだか納得がいかないけれど。
でもあなたがいうんだからまあいいか。
そしてそれよりなによりも。
こんなにも桜がきれいで。
こんなにもきれいな桜を。
今年もふたりで見れたのだから。