お笑い番組というものを、長いあいだ見たことがなかった。
子供のころの禁欲的生活 の影響かはわからないけれど。
つい最近まで食べず嫌い的に〝お笑い〟というものに興味がもてなかった。


初めてじっくりと〝お笑い〟を見たのは、去年のM-1グランプリのこと。

この番組についてはもはや語る必要もないだろう。


そしてそこで私は。
お笑いというものに初めて純粋に笑うことができたし。
なによりも。たった数分の漫才のために、
ときにすべてを投げ出し。すべてを賭ける芸人さんたちの姿勢や。
若手を育てようとする大御所たちの、あたたかくも厳しいまなざしに。
ものすごくこころを動かされたのだ。


さて。今年ももちろんM-1を観戦。
芸人さんたちの精一杯の勝負に、何度もドキドキする。
お笑いをつくる難しさを、時折見るお笑い番組で感じはじめたせいもある。
頑張ってるなあ。頑張って欲しいなあ。
一生懸命なひとにはいつもそう思う。


さて。知っているひとも多いと思うけれど。
去年の衝撃の登場以来、一年間ずっとお笑い番組で活躍してきた南海キャンディーズが。

順当に決勝に進出したにもかかわらず、最下位に終わった。


いい線いくんだろうなあ。
と。私も思っていた。たぶん多くの人も。
そしてあるいは。本人たちも。


昨日。たまたま目にした南海キャンディーズの山ちゃんのブログ に。
こんなことが書いてあった。


僕は芸人でありたいから
今の自分を恥じて、
その思いをパワーにして原点に帰り、
最強のネタを作ります。


僕は芸人でありたい。


その真摯な思いに。
やっぱり胸を打たれるのだ。今年も。