旅の不思議シリーズ、その2。
気になったのは、旅先での中国・韓国系の人の多さについて。
台湾なのか香港なのか中国なのかは見分けがつかないけれど。
(さすがに韓国人はイントネーションが違うので判別できる)
中国・韓国系は日本人ツーリストよりめちゃくちゃ多い。
だいたいにしてどの国でも日本人に会わないことはないものだけれど。
今回はあまり日本人に会わず、代わりにどこに行っても中国・韓国系の団体に遭遇した。
こういうところから、オクニの状況を感じたり察してみたりもする。
ウィーンからブダペストに移動する電車のなかで、台湾人グループと同じボックスになったので、試しに聞いてみたところ。
アムスまでのエアがすごく安いから。
という答えが返ってきた。なるほど。
その台湾人グループのひとりWuさんは、毎年ヨーロッパを訪れるヨーロッパフリーク。
これまで何度も訪欧しており、プラハに3度、ウィーンにも4度は行ったという。
仕事を含めるともっと多いらしい。
なんでそんなにヨーロッパ?と聞いたら。
だってヨーロッパは四季が素晴らしいだろう?
春夏秋冬、すべての季節で表情が違うんだ。
というようなことをやや遠い目で語ってくれた。
すべての季節で表情が違うのは日本も台湾もそうだよね。
と思ったけれど、そこまで話す語学力もないので止めておく。
Wuさんは10年前と2年前の2度、日本にもきたそうだけれど、
ひとこともいい国だね、とは言わなかった。
Wuさんは異文化体験を好むようなので、台湾とどこか似ている日本にはそれほどの感慨を憶えなかったのかもしれない。
確かに私も台湾に行ったけれど、食べ物が安くておいしいことと故宮博物院の青磁が素晴らしいという感想しか今は残っていない。
それが悪いというわけではもちろんないけれど。
なにより食べ物がおいしいというのは素晴らしいことだけれど。
Wuさんとは電車の旅のあいだ、ぽつぽつと話をした。
これまで訪れた街のことや、主にはこれからお互いが行くブダペストでなにを見るか、について。
Wuさんたちは、街に着いたら見るものを決めるといい、
私は温泉にだけは絶対に行くと決めている、といった。
ブダペストには温泉がいっぱいあって、旅の終着地ではのんびり温泉に入ろうと決めていたのだ。
4時間弱の旅を終え。
電車がブダペストに到着したそのときに、
Wuさんは思い切ったように切り出した。
あの、最後にどうしても聞きたいことがあるんだけれど。
?
ええっと。さっき、ブダペストでは温泉に行くっていったよね。
日本にはいっぱい温泉があるのに、なんでわざわざハンガリーでまで温泉に行くの?
・・・。
気持ちいいから。疲れてるから。癒されたいから。
理由なんてないよ、だってそこに温泉があるから。
といっても。わかってもらえないんだろうな。
ゲッレールトの温泉。
写真は温水プール。
アールデコの建物が素晴らしい。
