昨日、Tさんからメールが届いた。
北海道出身の彼女が最近地元に帰省したときに、友だちから聞いた話として。
曰く。
ルタオの本店には、生ドゥーブル・フロマージュというものが存在していて。
〝生〟は〝冷凍〟よりひとまわりくらい大きい。
北海道のデパートでも〝冷凍〟しか売られていないので、〝生〟に出会えるのは本店だけ。
でも本店でも売切れてしまうのでほとんど目に触れることはない。
そしてそれは冷凍ドゥーブル・フロマージュとは比べ物にならないくらいにおいしい。
比べ物にならないくらいおいしい!?
ずっと以前に、ドゥーブル・フロマージュを取り寄せた話
をしたと思う。
そのおいしさはチーズケーキの中では際立つものだった。
ドゥーブル・フロマージュはなまものなので、私のところに届くのは当然ながら冷凍だ。
それでも十分においしかった。
それなのに。比べられないくらいにおいしいなんて。
でもルタオは小樽のお店。
さすがにドゥーブル・フロマージュのためだけに出かけられる場所ではない。
残念で仕方がないけれど。
いつか小樽に行ったら。
そのときは生ドゥーブル・フロマージュにお目にかかりたいものだと思う。
話は少し変わるけれど。
北海道といえば六花亭のマルセイバターサンド。
私の好きなお土産第1位がこれ。
地元のひとはお土産屋さんで売られているものなんて食べないのかと思っていたけれど、Tさんによるとマルセイバターサンドは地元のひともおいしく食べているそうだ。
やっぱり真においしいものは。誰が食べてもおいしい。
マルセイバターサンドを最後に食べたのは、去年の12月のことだ。
とてもよく憶えている。
20個入りのバターサンドを数日のうちに食べてしまったこと。
一緒に北海道土産としてやってきた、大きな毛蟹と海老のこと。
会社を半休して鍋をしたこと。
そのときの蟹は見たことがないくらい大きくて。
そして鍋がとてもおいしくて楽しくて。幸せだったこと。
おいしいものと幸せな記憶は。
きっといつまでも残る。
やさしい、あたたかい記憶として。
それは決して悪いことではないと思う。記憶にとらわれない限りは。
真においしいものは誰が食べてもおいしいように
真に幸せな記憶は時が経っても価値を変えないものなのだ。きっと。