昨晩は大阪に行った。
せっかくの出張なのでおいしいものでも、と思っていたのだけれど。
どうにも東京での仕事が片付かず、とても遅い時間に大阪入りし、ほぼホテルに缶詰状態で仕事をする。
そして夕方にはまた東京で会議があるため、お昼も食べずに戻る。
ああなんてもったいない!
お好み焼きのひとつも食べられない大阪。
それでも少しホテルを抜けて。
心斎橋筋のあたりを歩いた。
大阪には少しずつ、いろいろな思い出がある。
昔、長い間付き合っていた人が生まれ育った場所。
その頃よく懐かしい思い出話として聞いていた、法善寺横町やどやどやや御堂筋線や新地のこと。
とても好きだった男の子が大阪に住んでいて、会いに行った社会人1年目の春。江坂で待ち合わせた夜のこと。
結局その恋は実らずに、今でも続く友情が残った。
プラザ で食べたお好み焼き。
むせ返るような人混みの中、その頃付き合っていた人と離れてしまわないように歩いた桜の通り抜けのこと。
それはそれは暑い夏、なんばで食べた石焼カレー。
すっかり気に入って、翌年も食べにきたこと。
翌年もまた暑い夏だった。
そんななにやかやがふうっと蘇る街。
そしていまはもうひとつ、恋人のことを想像する街。
恋人は去年まで大阪にいた。
心斎橋筋をめっちゃ懐かしいなという恋人。
ホテルに戻ってから、恋人に電話をする。
仕事のこと、新幹線で隣り合った人のこと、マッサージをしてもらったこと、お土産の相談。
そして心斎橋をぶらぶらしていたこと。
あなたのことをおもいながら歩いていたのよ。
そんなことは教えてあげないけれど。