ラ・ベットラ・ダ・オチアイ。キノシタ。ロン・フー・フォンetc.
予約が取れないといわれるお店はいくつかあるけれど、
最近、サリューの予約が取れないと聞いた。
気が向いた時にふらっと行けなくなったという残念さと、やっぱりという納得感が半分ずつ。
サリューのことをはじめて聞いたのは、数年前のこと。
グレープ・ガンボ
のシェフ、西岡さんからだ。
恵比寿のサリュー、行きました?
いいですよ、あそこ。勢いがあって。
いま旬の店、本当においしいお店は、好きなお店のシェフやスタッフに聞くのがいい。
味覚が似ているし、何が好きで嫌いかという感覚が近しいので、いいなと思えるお店と出会える確率がとても高い。
いいお店のシェフやスタッフの方は勉強家がやはり多いし、厨房仲間として横のつながりも結構ある。
そしてたいてい彼らも、同じようにお店の情報を求めている。
幸いにして私には、幾人か、そういうことを教えあえる人がいて、その一人が、グレープ・ガンボの西岡さんなのだ。
実際にサリューは、とても素敵なお店だった。
恵比寿から少し歩いたところにある小さなレストラン。
木のドアを開けると、親しみあふれる笑顔のメーテルドテルが迎えてくれる。
こじんまりとした店内、温かみのある内装、清潔なテーブルクロス。
質問にやさしく丁寧に答えて下さったり、お客の小さな動きにもさりげなく対応する絶妙な気遣い。
そして料理。素材を活かした、でもイマジネーションが飛びすぎない数々のプレート。
メニューから想像される、その半歩先の料理。
コーヒーを飲み終わる頃には、すっかりサリューに魅了されてしまう。
敢えてありがちな言葉を使うなら、家庭的。
もちろんあくまで“的”なのでであって、家庭では絶対に再現できないんだけれど。
そんな素敵なお店。
そして最近のサリューは、勢いというよりは落ち着きだろうか。
もちろんいい意味での。
頑張って予約を取って、ぜひ行きたいお店。
#サリュー[恵比寿]