日曜日の夕方、バスに乗って荏原町の商店街に行く。
このあたりは、いくつかの駅をまたがってずっと商店街がつながっている。
昨日は結局3駅分くらい歩いただろうか。
いろいろなお店を冷やかしながら、お肉屋さんの店先でコロッケを買い、焼き鳥屋さんでつくねを買い、
はふはふと冷ましながら食べ歩く。

 

とてもいい天気。
恋人との散歩は楽しい。
ひとりの散歩も好きだけれど、恋人と一緒がいちばんいい。

 

途中、銭湯に入る。
私の恋人は銭湯が大好きだ。そして私も。
どこに行ってもたいてい、なあなあ風呂寄らへん?となる。
近所を散歩するだけでも、新宿でも、二子玉川でも、旅先でも。
銭湯は天井が高くて気持ちがいい。
大きな湯船にゆったりとつかり、街の人たちの世間話にちょっと耳を傾ける。ぼーっとする。晩ご飯のことなどを考える。

 

帰りがけにスーパーに寄り、テンジャンの材料を買う。
恋人と友達のおなかにすっぽりと収まり、ほとんどなくなっていたテンジャン。

 

テンジャンは、日本のお味噌汁と同じ位置づけ。韓国の家庭の味。
恋人が実家で毎日食べていたという材料を聞き出して、アレンジして作るようになった。
恋人はこれが大好きで、毎日食べても全然飽きひんと言っている。

だから切らさないようにいつも作り置いておく。

 

昨日来ていた彼の友達は、みんな彼の同胞の子。
このテンジャンめっちゃおいしい、懐かしい味、と言いながら食べていたそう。良かった。
彼以外の人に食べてもらうのは初めてだったから、少し心配していたのだ。
いまは、在日の子も作れるひとは少ないというテンジャン。

 

韓国料理屋、ホントに開けちゃうかも知れないね。
そんな冗談のような本当のようなことを言いながら、ふたりで帰る夜道。