終わりのとき 色褪せて香りも失せて音もなく 散りゆくことをただ善しとして 家の片づけをしていて “ものには寿命があること” について思いました。 壊れること命尽きることは、なんて慈しみ深いことなのだろう。 亡くなる直前に会いに来てくれたおばあちゃんのことばを思い出しました。 「まだ逝きたくはないけど、次の人たちが生まれてこられないから、もう行くね」 ひそやかに笑み穏やかに幕を引く ひらく双葉に目を細めつつ