山越えて知らずつばさに折り込めた
          露を払ってまた渡りゆく

囚われの鳥は月夜にはばたいて
          暁けの光にそっと目を伏し

詠む歌のひかりの量(かさ)を確かめて
          柑橘系の香りをえらぶ