マラソン
マラソン

知り合いにお借りしたDVDで、見ました。日本語字幕で鑑賞しました。

主演は韓国若手演技派俳優の筆頭、チョスンウ秊 韓国でも大ヒットした映画ですが、簡単に言うと、自閉症の障害を持つ青年が、マラソンを走る話です。当然、チョスンウの演技が、前面に出た、映画かと思いきや、そんなことはなかったです。母親の葛藤や、苦労、世間の偏見などに、悩みながら、息子と生きていく姿を描いていくヒューマンドラマ・・・と、思っていましたが、それも違うんだなぁ。結構淡々としています。可哀想と、思うこともそんなになかったです。感動しましたが、思いっきり感動したのではなく、ふんわり感動しました。

勿論、チョスンウの演技は、素晴らしかったです。感情がでない表情は、ホントに見事。自然に感じました。後半の感情が出ない表情の中に、感情を表すところは、特に良かったです。母親役のキムミスクも良かったです。感情をあらわにするシーンでは、韓国の場合は、結構派手に演技しますが、この映画では、そうではなく、静かにぐっと抑えた感じが良かったです。

私が、一番感動したのは、弟くんの優しさです。

以下、ネタバレ注意囹




この映画では、自閉症の息子と母親が確かに中心の話ではありますが、他にも、いろいろな人の感情が描かれています。自閉症の兄に掛かりっきりで、放って置かれている弟くん。ちょっと悪さして、警察に捕まり、母親は呼び出されます。兄ばかりに気を取られる母親をなじりますが、母親は厳しいです。「楯突くな獵」的発言。ここが日本と違いますね。凄いわ。でも、弟くんは、ちゃんと分かってるんですよね。お兄ちゃんの心配もしています。

かつて有名だった元マラソン選手に、マラソンのコーチを頼みますが、なかなか真剣にコーチしようとしません。2人のやり取りは、結構映画の中でウェイトが置かれています。

笑えるシーンもあり、楽しかったです。いろいろな思いを感じる映画だと思います。

お父さんの存在は、気になるんですが、どう考えているのかなぁ?それが分からなかったんですけどね。

自閉症の事は、よく分からないですが、何を考えているのか分からないのは、どう接していいのか、分からないです。