おじゃったもんせー 南洲翁塾です。
スケジューリングの話とも関係するのですが、よく保護者の方や生徒さんから一日の学習時間、または一週間の勉強時間はどれだけしているのが正しいのか、という質問を受けます。実際、必要な勉強時間は人によってまちまちなはずですが、目安としてはどれくらいしているのか、今回、まとめてみました。
●長時間勉強をするのはダサい?
この勉強時間について私自身の話をすると、中学に入るまでは「受験勉強に関して一生懸命取り組むことが従順な子供みたいで何かかっこ悪い」と子供じみた考えをどこかにもっていました。塾で出る宿題は塾の授業を聞きながら内職で終わらす、学校の宿題も同様、といった形で、塾以外での勉強はほとんどしておらず、それでも成績は上位の方にいたので、そのような子供じみた、自分自身のためには決してならない考えをもっていたのです。
当時からまわりの生徒の中には「俺は昨日夜中の二時ころまで勉強したよ」「最近、勉強時間が多くなりすぎてあんまり寝てない」などという話をしていました。そんな話を聞いて小学生の頃の浅はかな私は「この子たちは勉強しているわりには全然成績伸びてないよな。」「そもそもそんなに勉強しているなんて、嘘をついて自慢をしたいだけなんじゃないかな。」と否定的に、そして半信半疑であったくらいです。
●適正な時間は一日3時間、一週間で30時間
私が自習時間が多くなったのは進学校の中学に進み、中学生に入ってからでした。当時の我々の担任の先生方は、適正な自習時間について「一日3時間、一週間で30時間」は割らないように言われ、「それぐらいしなければうちでは落ちこぼれるよ」と言われたのです。毎日の勉強時間を記録するように義務付けられたのです。私は前述のように長時間勉強をしていなかったので、本当にそんなにする必要があるのか、当初は半信半疑でした。
●実際にはそれでも足りない
幸い、寮には義務自習と呼ばれる制度があり、7時から11時のうちの3時間は強制で自習室にいなければならなかったため、長時間の勉強に不慣れな私でもノルマについて消化することができました。
しかし、同級生たちの中にはそれでは足りないとばかりに、朝五時に起きて朝食のある7時まで勉強する人間もいたのです。彼らに何をそんなに長時間勉強する必要があるのかと聞くと、「一日三時間じゃ復習や予習の時間が足りないよ」と答えて、感心したものでした。これらは彼らが要領が悪いからではなくて、彼らの成績は学内でも上位。同レベルの水準の生徒同士ならば、学習時間と成績にある程度相関関係があるということに気づかされたのです。
●高3では一週間50時間
実際、「一日3時間、一週間で30時間以上」という基準は、テスト前では「一週間40時間」自習するように先生方からは言われており、さらに高校生三年生にもなると、「一週間50時間」くらいはしないと間に合わないはずだ、と発破をかけられていました。
●自習時間と成績・受験結果には相関関係がある
それぞれがバラバラに自宅から学校に通っているのとは違い、当時私たちは寮に住んでいましたので、誰がどのくらい遊んでいるのか、どのくらい勉強しているかはなんとなくわかりました。そうすると、やはり成績が高い子は勉強時間が長いことが多く、また、勉強時間の割には成績がいい「要領のいい生徒」たちも1年、2年と長期的にみると成績が勉強時間なりに落ちていくことに気づいたのです。
今回のお話でお伝えしたいことをまとめると、
・長時間勉強すれば必ずしも学力が上がるわけではないが、
・同一レベルの生徒同士であれば、学力と勉強時間に相関関係はあり、
・長期的にみるとそれは一層顕著になる
・自習の目安としては「1日3時間、1週間で30時間」を想定しておけば、それなりの学力が身につく
ということでしょうか。
成績を上げたい、という人はスケジューリングよりもどれだけ自身が学習したかを記録して自習時間を把握するとよろしいでしょう。
その自習時間を一層効果的にしたい人は南洲翁塾で学習方法をブラッシュアップしましょう☆
【本日の名言】
試験とは戦いと同様のものであり、戦いには戦術がいる。戦術は道徳から解放されたものであり、卑怯もなにもない
*秋山真之が友人にテストでヤマをはるのは卑怯でないかと言われたときに答えた言葉。