前々回で素直さについて触れたが、
生活には欠かせない収入を得る観点から素直さを考えてみた。
これまで、私は雇われの身として働いてきた。
意味がわからなくても、指示どおりに働く人。
意味を知り、最終的に何に繋がるかを理解して働く人。
両方の自分がいるなぁと思う。
 
 
一見、どちらも指示に忠実に動いているように見えるが、両者が見ている世界はまるで違う。
前者は、自分の意思がなく、常に指示がないと動けない。考えなくていいから楽だ。
後者は、自分の意思があり、意に反するときは声をあげるか、我慢する。声をあげるためのエネルギーが必要だし、我慢するとストレスを溜め込んだりする。
 
 
会社が正しい方向に進むと仮定したならば、その組織にとってどちらの社員もありがたい。
そして、一人一人の素直さがチームの力となり、喜びとなり偉業をも成し遂げていくのだと思う。
しかし、会社が世の中の何かを犠牲にして、利益を得ることだけのために動いていたら、
前者はストレスを感じないかもしれなけど、後者の良心はもがき苦しむだろう。
 
 
大袈裟に言えば、
アインシュタインの知識が原爆の完成に利用され、
結果的に、本人が望まないことに協力してしまった後悔と同じように、
知らない間に自分の働きが悪に加担してしまうことは悲しい。
 
 
現代は、世の中に情報が溢れて、何が正しいのかわからないから、常に不安がつきものだ。
素直さが一番と教わってきたけれど、賢い素直さを身につけたいと思う。
そのためには、後者のように自分で考える習慣を身につけたい。
こうして自分の思いを言葉にすることが、考える習慣に繋がる気がする。
 
会社選びはトップの思考が大事と、昔、友が教えてくれた。
次回はその話をしようと思う。
 
 
ー半生を振り返りつつ、毎日変化するありのままの心模様を綴るシリーズです。ー