ananoのブログ
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液体

液体を見た。
その液体はとてもきれいで
中には無数のいのちがうごめいている
あざやかな桃の色の
そのままではとても愛せないけれど

液体を見た。
その中にはとてもあざやかな
藍色に染まった腕が見えているけれど
とても抱き起こせない
君のために雪をとってきたよ

液体を見た。
ゆっくりとうごめいているのに
そのなんとあざやかなことだろう
もしやあなたの体のように
見えない場所ももうなくなっている

もしもここには何もないなら
夢などない
形すらもない
何もなくなっている
「きみ」の心臓は
今しか生きてはいけない
未来などはない
過去はもう忘れてしまった

進化を続けることの恐ろしさは
ひとりになってしまうことに似ている

液体を見た。
玉虫、のような
あたたかな肉体を持つことに慣れていない
きみのために何を持ってこようか
知ることしか与えることはないけれど