3年前にできたばかりの400床弱の本院は主に救急や入院の施設だった。

広いホテルの様な玄関にある受付では、予約表を見せると放射線やCT室の並ぶ待合室に案内してくれた。

2~3日入院でのカテーテル検査は年間数千件もしているようで、看護師に付き添われた患者が廊下を行き来する。

心臓の手術をした患者が車いすであちこちに居て、外国語も聞こえる。

周囲の椅子には若い人が数名座っていたが、順次呼ばれていった。


呼びに来た技師さんに2月の治療明細を見せてCT室に入り、上だけ着替えて台に上がる。

心臓部分だけがはだけられて、手は万歳とのこと…乳がんの治療で慣れている格好だ。

CTでは息を止めることが何回かあるのでその止め方について、軽く同じように止めてくれればいいですよと説明を受ける。

その状態で、看護師さん?が落ち着いた声でアレルギーの状態を、技師さんが過去の病歴や造影剤での発疹などを聞いてくる。

その間に、乳がん(マンマと言っていた)の反対側の腕で血圧を測り、点滴の準備をする。

右側の指には心拍計がつけられ、大きなCTの上側表面に血圧と心拍が刻々と表示されている。

中々血圧が160台を切らない…ので、ニトロを口に入れられ点滴を始めることに。

これから生理食塩水が入るので冷たく感じます、今アレルギーの出ないお薬を入れました、そして、2月のときと造影剤は同じでないかもしれないので反応は違うかもしれませんが何か違和感があったらすぐ言ってくださいね、熱くなりますよと造影剤が入った。

腕からあっという間に膀胱までが熱くなる。

CTはすぐ終わりますからね~と腕をしっかり上にあげて固定し、タオルが掛けられて台が動き出した。


何回か、息を止めてと言われて、本当にすぐ終わった。

別の放射線技師の方が映像を確認してから、降りてきてはい終わりですと言ってくれてすべてが取り外されて台から降りた。

アレルギーはすぐ出る方と徐々に出てくる方がいるので本日は気を付けていて下さい、造影剤を排出するために水を余分に取ってね、4回程度の排尿ですべて出ると思いますと看護師さんからお話があった。

2月のときと同じ副腎皮質ホルモン剤は2倍にしていますとの説明も受けて明細書が返された。

血圧は160台のまま…きっとすごく不安だったのだな~…看護師さんが皆さんそうですよと言ってくれた…安心して受けられましたとお礼を言った。

注射も上手でてきぱきとしているが、安心させようといろいろ話してくれた、優しい看護師さんで良かった。

会計まで案内してくれ、支払手続をして終了。


玄関横のレストランで、多くの面会者や私のような検査の終わった人が食事をしたりしている、私もシャトルバスを待つまで紅茶を飲む。

月曜日の9時には超音波検査を受けて診察、いよいよ10年来気になっていた結果がわかる。